マクガフィンさんの映画レビュー・感想・評価

マクガフィン

マクガフィン

トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

3.4

九龍城砦の猥雑で混沌とした舞台セットが魅力的で、複雑な歴史的背景の象徴のようにも。縦横無尽なアクションとアツい義理人情が入り組み、諸行無常的な滅びゆく運命の中で懸命に生きる者達に魂を揺さぶられる。ラス>>続きを読む

劇映画 孤独のグルメ(2025年製作の映画)

3.3

奇想天外なプロットもあるが、フランス・長崎・韓国・東京を巡るロードムービー風味で展開し、ご当地グルメなことが良い。『たんぽぽ』をオマージした、人・食・土地が交わる人間模様も味わい深い。TVドラマ未見。

366日(2025年製作の映画)

3.2

中盤がまどろっこくてテンポが悪いこともあったが、終盤の娘役・稲垣来泉が作品を引き締めて良い話に纏めた。

グランメゾン・パリ(2024年製作の映画)

3.2

停滞と進展によるドラマカーブは悪くなく、異国でアジア人が奮闘する模様が興味深い。独創的な料理のシーンが印象的でパリのロケーションも効果的に。安易に恋愛に発展しないことがモチーフを邪魔しなく、生き生きと>>続きを読む

エマニュエル(2024年製作の映画)

2.8

見る・覗く・監視の視覚を刺激するアプローチだけでなく、聴覚にも訴えかける演出は良かったのだが。ヒロインと男の対比が綺麗ではなく、虚無な者達の共鳴やラストのカタルシスが薄いことが惜しい。

私にふさわしいホテル(2024年製作の映画)

3.2

文壇の裏側の表側を描くことが興味深く、演劇のような大仰さもあるがコミカルや気品を伴うことに好感。バイタリティ溢れるヒロインが縦横無尽に駆け廻わりつつ、様々なファッションを着こなすことで飽きがこない。文>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い(2024年製作の映画)

3.0

丁寧に作られているがリングとの繋がりが全く分からなかったのでモヤっとする。

劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師(2024年製作の映画)

3.4

ドタバタ劇だが劇場版としてのアクションとコミカルのバランスが良く、夜のシーンでも見やすいのがアニメの良さに。先生・上級生・下級生の繋がりや各々の役割が良く、後の絆のエモさに効果的に。キャラが多くてもキ>>続きを読む

カルキ 2898-AD(2024年製作の映画)

3.1

3時間近く散々語ってもまだ序盤なのがインド映画ならではに。スターウォーズ・マトリックス・砂の惑星・マッドマックス・ドラゴンボールなどのオマージュに苦笑いしつつ、ボリューム満載なアクションに感心も。込み>>続きを読む

ビーキーパー(2024年製作の映画)

3.3

怒れるジェイソン・ステイサムが悪者を倒しまくる既視感はあるが、回り道なしで進んでいくシンプルさが正月上映映画のように。養蜂家やスズメバチのメタファーは奇麗とは言えないし、悪役だけでなく様々な火の粉を振>>続きを読む

夜のまにまに(2023年製作の映画)

3.3

飄々とした人達を紡ぎ、各々の一歩を踏み出す。世界観が良くて描きたかったことは伝わるが、似たような描写を繰り返すことで停滞し、肝心な繊細さがダイレクトに伝わってこないことが惜しい。山本奈衣瑠の役選びの上>>続きを読む

【推しの子】-The Final Act-(2024年製作の映画)

2.6

配信ドラマはミステリーとして描いていたのに、劇場版ではミステリーとしての揺さぶりやサスペンスの緊張感が殆どなく、犯人とのやり取りも長くて興醒めする。肝心な犯人の動機や背景も薄く、〈愛と嘘〉から〈愛と癒>>続きを読む

ライオン・キング:ムファサ(2024年製作の映画)

3.3

血縁や同質性をモチーフにしつつ、アニメの『ライオン・キング(1994)』との繋がりに感心する。実写なのかアニメなのか判別できない映像の美しさに見入るが、序盤の展開に既視感があること・闇落ちした理由が情>>続きを読む

聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~(2024年製作の映画)

1.9

プロットの後にギャクがあるべきで、全編にわたってギャグ有りきな演出に辟易。原作の良さがまるで伝わってこなく、原作はモチーフがあるのかが気になった。原作未読。

大きな家(2024年製作の映画)

3.7

子供や児童施設視点なことが効果的に。実家・家族・兄弟の概念が児童養護施設のコミニティとその外の社会では異なることにハッとさせられる。社会的養護下だが、社会とは別に児童養護施設があるように感じ、発達の課>>続きを読む

コール・ミー・ダンサー(2023年製作の映画)

3.0

映画好きな視点で物申すと、知名度をあげるために俳優とダンサーのダブルワークの方が良いと思った。マニーシュのダンスとピュアな笑顔で、閉鎖的で差別的なダンス界を打開してほしいものだ。

JAWAN/ジャワーン(2023年製作の映画)

3.4

序盤のアクションの掴みが良く、CGを使ってもカーアクションがチープに感じない演出力の高さに感心する。上映時間が171分なので中弛みしたこともあるが、コミカルや歌を挟む抑揚も効果的に。インド映画がシネコ>>続きを読む

ぼくとパパ、約束の週末(2023年製作の映画)

3.6

他者と共有できにくい自閉症児が父親と共有する体験が良く、自閉症から開かれたスタジアムの光景が爽快に。スタジアム観戦することで、免疫力が少しつくような成長も。寛大で理解力があるキャラの配置も効果的で、理>>続きを読む

くすぶりの狂騒曲(2024年製作の映画)

2.2

大半が寄りの構図、手ぶれ映像、ノイズ音を何度も挟むことに辟易。抑揚やカタルシスが無いエピソードよりも、演出の方が問題なことは如何なものか。

クレイヴン・ザ・ハンター(2024年製作の映画)

3.3

シンプルなプロットだが骨太系ギャング映画のようなテイストが好みに。自然やビルなどの様々な背景を活かしたアクションに感心したが、事後の展開が駆け足なことに失笑。次回作が楽しみな出来栄えなのに、SSUシリ>>続きを読む

はたらく細胞(2024年製作の映画)

2.6

前半のコミカルを挟みながら物量が多い演出は面白いのだが。中盤以降は体内外の二重構造のドラマをシリアスでダークに描くのが冗長で、ふんだんに取り入れたオマージュやパロディが逆効果に。配役も過去作と役が酷似>>続きを読む

映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」(2024年製作の映画)

2.5

緩いエピソードを羅列し、間延びする編集に辟易。ファンタジー側と現実側の役者の演技力や貫禄が違いすぎるのでバランスも悪い。オムニバス形式にしてタイトな構成にした方が良かったのでは。原作未読。

2度目のはなればなれ(2023年製作の映画)

3.3

70年間抱えた戦争の傷跡を巡る物語。回想とトラウマが効果的で、戦友、見送って待つ側、相手側などの配置や配分に感心するのだが。ドラマ的でリアルに感じないシーンもあり、実話に近いならエンドロードでの本人登>>続きを読む

劇場版ドクターX(2024年製作の映画)

3.0

終盤の倫理的な問題を絡める手術のエピソードにこれはないと思ったら、着地して驚く。『白い巨塔』や『ブラック・ジャック』との対比やパロディを挟みつつ、ヒロインの決して命を見捨てない信念が味わい深い。米倉涼>>続きを読む

動物界(2023年製作の映画)

3.7

息子が動物化していることがバレると隔離されるので、息子に人間らしい仕種をさせて庇うと、動物化している息子のアイデンティティを蔑ろにしていることにハッとさせられる。思想やバックボーンが異なる多種多様なキ>>続きを読む

アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

3.0

■EP.1
売れ残りや変化のモチーフは効果的でなので中盤までは退屈だが、終盤に盛り返す。

■EP.2
細かくて諄いこともあるが、岸井ゆきのマシンガントークや岡山天音の圧倒される表情が可笑しい。

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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

3.6

無声アニメなことで音楽が引き立つことが効果的に。タイトルの複数形なことが感慨深く、離れていてもリンクすることに唸らされるが、演出や展開が『ラ・ラ・ランド』の同工異曲に感じることが惜しい。

モアナと伝説の海2(2024年製作の映画)

2.6

映像は奇麗だが、キャラ達の魅力不足で使命感が希薄なことが冒険譚として問題に。分断などのモチーフやヒロインなどの外見に気を使っても結局は選ばれし者的で、如何にもディズニーらしい。ピクサー映画かと勘違いし>>続きを読む

雨の中の慾情(2024年製作の映画)

3.1

夢や空想や現実が重層する構想は嫌いではないし、時折ハッとさせる描写もあるのだが。カオスな世界観なら猶更、様々な演出手法を詰め込んで取っ散らかることが惜しい。似たようなエピソードを繰り返すことで、上映時>>続きを読む

オアシス(2024年製作の映画)

3.1

描きたいことは理解できるが、描写に拘り過ぎて口下手なプロットが惜しい。終盤に盛り返し、止まった友情や思いが再び動き出す、何ともいえないノスタルジーは良かったのだが。

ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

3.7

過去美化する視点だけでなく現在の女性の視座が効果的で、バイクチームの栄枯繁栄の輝く儚さと失ったノスタルジーが味わい深く、詩的に。
社会から疎外された者達がバイクで繋がり居場所が形成されるが、世代間の価
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正体(2024年製作の映画)

2.5

整合性に多少の疑問があっても演出力の高さで中盤までは興味が続いたが、長野県のシーンからは古臭いTVドラマのようなプロットや演出に呆れる。万能型の主人公に対する警察をひたすら悪で無能に、美形な主人公をた>>続きを読む

あみこ(2017年製作の映画)

3.4

『ナビミヤの砂漠』と同様に、性差で評価や共感が異なるような作品に。
〈独白のような会話〉から〈ナレーションのような独白〉を繰り返すことが効果的で、どうでも良い会話が終盤に宿ることに唸らされる。
狭い世
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

3.8

臨場感溢れるスペクタクルな叙事詩に。序盤の戦場からコロシアムに移ってシチュエーションが狭まっても戦闘が見劣りしないことが凄い。終盤までは血統や名前だけでは、どうにもならない過酷な境遇なことが何とも言え>>続きを読む

他人は地獄だ(2024年製作の映画)

3.3

終盤のどんでん返しの繰り返しが諄いが、サスペンススリラーとしては各々のキャラ立ちが良く、シェアハウス側の役者の配置に感心。主人公の地獄巡りのような振り回され方とキリシマの俯瞰・達観した眼差しが鑑賞側と>>続きを読む

アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

3.3

軽やかなテイストながら岡田将生が作品を引き締めることが良いが、ターゲットもB級的に描くのでハイライトでの緊迫感が足りないことが善し悪しに。前半の各々の笑顔の意味などハッとさせられることが印象的に。内野>>続きを読む