マクガフィンさんの映画レビュー・感想・評価

マクガフィン

マクガフィン

最後の生活(2022年製作の映画)

3.4

何気ないエピソードを積み重ね、情緒あるテイストに纏め上げる力量に感心。あの時の出来事は、少年の感受性の高い時期の転換期に。

キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(2024年製作の映画)

3.1

サスペンス性が薄くキャラ設定が古臭いがアンソニー・マッキーの佇まいの良さに感心。スケールは大きめだがコンパクトなプロットが善し悪しに。新アベンジャーズの結成はアンソニー・マッキーが中心になりそうで楽し>>続きを読む

コメント部隊(2024年製作の映画)

2.7

本筋がブレているし、枝道のエピソードも面白くなりそうで肩透かしをくらうことが続くので退屈に。SNSによる世論操作もありきたりで、終盤の『ユージュアル・サスペクツ 』のようなことに興ざめする。

劇場版 トリリオンゲーム(2025年製作の映画)

3.3

明るく前向きな主人公のキャラと作品のテイストとのマッチさが良い。カジノの誘致や建設予定地が決まった次のシーンでカジノがOPENしている強引な展開もキャラとマッチしているので悪くはない。マネーゲームをし>>続きを読む

野生の島のロズ(2024年製作の映画)

3.6

シンプルなプロットだがタイトな構成で作画が綺麗。特に構図の良さは秀逸で、敢えて情念の葛藤を引き画にするセンスが際立ち、何度かあった一気に開かれる描写が映えることにも。

大きな玉ねぎの下で(2025年製作の映画)

2.8

偶然や繋がりを描くが、いじらしかったり、すれ違っていたりした2つのストーリーを描くのでテンポが悪く、繋がりのご都合主義にリアルさを感じられないことに。各々の出来事や内面の描写が過剰気味なので、本当に掘>>続きを読む

ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

3.5

縦横無尽に駆け回る松たか子と受けの演技の松村北斗との組み合わせが絶妙に。時折挟む情緒的な画も味わい深い。一歩外れるとチープになる難しい作風を丁寧に作り上げたことも好感。

ショウタイムセブン(2025年製作の映画)

2.9

主人公・阿部寛が作品を牽引し、限定されたシチュエーションや時間が効果的で途中までは緊張感が続いて興味深かったのだが。終盤は独白や犯人と対面での会話が続いて画面が停滞し、肝心な犯人よりも主人公の狂気が上>>続きを読む

箱男(2024年製作の映画)

3.3

言葉遊びは過剰でナレーション・独白での処理は効果的とは言えなく、肝心な「覗く」ことや「記録」することがダイレクトに伝わってこないことが惜しいが、独特な作風で興味は尽きなかった。原作未読。

ベルサイユのばら(2025年製作の映画)

3.3

前半はまどろっこい演出で退屈なこともあるが、後半のフランス革命で一気に世界観が広がり興味が湧く。前半にミュージカルを取り入れるのなら、ナレーションで革命前夜のように処理してフランス革命をメインにした方>>続きを読む

メイクアガール(2025年製作の映画)

2.6

学園モノを取り入れるが大筋は『フランケンシュタイ』で、AIが発達して身近に感じるようになった今ならではの興味はあったし、画は奇麗なので視覚的につまらなくはないのだが。
各々の葛藤で停滞すること、制御や
>>続きを読む

遺書、公開。(2025年製作の映画)

2.5

レッテル貼りとそれに流されることをモチーフにするが、心理戦ではなく、怒鳴ったり机を叩いたりする演出が多いのが苦手に。エンジンのかかりが遅く、同調圧力をかける一本調子で、肝心な人間の本能が炙り出てこない>>続きを読む

ヘヴィ・トリップII/俺たち北欧メタル危機一発!(2024年製作の映画)

2.5

おバカなB級系だがノリについていけなく演出や編集が冗長で辟易。そんなこんなで苦手なヘヴィメタルを音響の良い劇場で聞くときつかった。前作未鑑賞。

ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023年製作の映画)

3.1

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のオマージュがあるので、ビジネスの延長戦の詐欺かと思いきや、全然違うので戸惑う。興味は尽きなかったが、詐欺師キャラを胡散臭いたり、羅生門効果も感じられないので事件の>>続きを読む

アンダーニンジャ(2025年製作の映画)

2.5

グダグダした切れの悪いギャグで停滞することは福田映画ならではだが、突っ込み役をする浜辺美波が会話や間を引き締めたことが幸いに。原作の良さがまるで伝わってこなく、原作や映画に対する尊重が感じられない。ヒ>>続きを読む

雪の花 ―ともに在りて―(2025年製作の映画)

2.5

疫病に立ち向かった良い話しだと思うが、テンポが悪いのに眠くなるBGM、尺の配分など問題は多い。予防薬を作る過程の大変さは伝わったが、肝心な結果や影響を描かないことも問題に。原作未読。

嗤う蟲(2024年製作の映画)

3.5

限界集落の因習や掟に翻弄されることを描きつつ、過疎化や少子化を背景としたどん詰まりさ。自治会長の二面性が集落のメタフォリカルさのようで、様々な成れの果てをカルト宗教っぽく描くことが何とも言えない味わい>>続きを読む

サラリーマン金太郎 【暁】編(2025年製作の映画)

2.7

主演の鈴木伸之は力み過ぎだし、プロットが時代錯誤で双方のコンプライアンスやガバナンスがメチャクチャなことでカタルシスが薄いことに。高身長で見栄えが良さそうなのに、何故か鈴木伸之と城田優が対峙しないこと>>続きを読む

サンセット・サンライズ(2025年製作の映画)

3.2

菅田将暉の衝動に駆られる生き生きした姿が印象的で、コミカルを挟んだ抑揚やTVドラマ的な演出で見やすいことも。サクサク進展するので民間企業と地方行政が連携するビジネスモデルの説得力は感じられないが、逆に>>続きを読む

機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

2.5

前半は1stのオマージュやアナザーストーリーというよりも時代遅れのマルチバース展開しそうで面食らう。後半はGundamというよりエヴァで、前後半でテイストが全然違うので作品としての纏まりが欠ける。確か>>続きを読む

室町無頼(2024年製作の映画)

3.0

生き様や死に様にフォーカスし、負ける運命の中でも懸命に贖い、大きな時代の変動に影響を与えたことは考え深いのだが。
一揆の首魁になる経緯や決戦前の緊張感などがおざなりなこと。題材の割にはノスタルジアを感
>>続きを読む

(2025年製作の映画)

3.5

高齢者の孤独や孤立をモチーフにし、老人を内側から描いたことが興味深い。日常生活を丁寧に積み上げて、それを準備していても急に訪れると思いきや、実際にはその前から前兆がある前半と後半の仕掛けの妙。隠し切れ>>続きを読む

トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

3.5

九龍城砦の猥雑で混沌とした舞台セットが魅力的で、複雑な歴史的背景の象徴のようにも。縦横無尽なアクションとアツい義理人情が入り組み、諸行無常的な滅びゆく運命の中で懸命に生きる者達に魂を揺さぶられる。ラス>>続きを読む

劇映画 孤独のグルメ(2025年製作の映画)

3.3

奇想天外なプロットもあるが、フランス・長崎・韓国・東京を巡るロードムービー風味で展開し、ご当地グルメなことが良い。『たんぽぽ』をオマージした、人・食・土地が交わる人間模様も味わい深い。TVドラマ未見。

366日(2025年製作の映画)

3.2

中盤がまどろっこくて着地できるか心配したのだが。終盤の娘役・稲垣来泉が作品を引き締めて良い話に纏めたことに驚いた。

グランメゾン・パリ(2024年製作の映画)

3.2

停滞と進展によるドラマカーブは悪くなく、異国でアジア人が奮闘する模様が興味深い。独創的な料理のシーンが印象的でパリのロケーションも効果的に。安易に恋愛に発展しないことがモチーフを邪魔しなく、生き生きと>>続きを読む

エマニュエル(2024年製作の映画)

2.8

見る・覗く・監視の視覚を刺激するアプローチだけでなく、聴覚にも訴えかける演出は良かったのだが。ヒロインと男の対比が綺麗ではなく、虚無な者達の共鳴やラストのカタルシスが薄いことが惜しい。

私にふさわしいホテル(2024年製作の映画)

3.2

文壇の裏側の表側を描くことが興味深く、演劇のような大仰さもあるがコミカルや気品を伴うことに好感。バイタリティ溢れるヒロインが縦横無尽に駆け廻わりつつ、様々なファッションを着こなすことで飽きがこない。文>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い(2024年製作の映画)

3.0

丁寧に作られているがリングとの繋がりが全く分からなかったのでモヤっとする。

劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師(2024年製作の映画)

3.4

ドタバタ劇だが劇場版としてのアクションとコミカルのバランスが良く、夜のシーンでも見やすいのがアニメの良さに。先生・上級生・下級生の繋がりや各々の役割が良く、後の絆のエモさに効果的に。キャラが多くてもキ>>続きを読む

カルキ 2898-AD(2024年製作の映画)

3.1

3時間近く散々語ってもまだ序盤なのがインド映画ならではに。スターウォーズ・マトリックス・砂の惑星・マッドマックス・ドラゴンボールなどのオマージュに苦笑いしつつ、ボリューム満載なアクションに感心も。込み>>続きを読む

ビーキーパー(2024年製作の映画)

3.3

怒れるジェイソン・ステイサムが悪者を倒しまくる既視感はあるが、回り道なしで進んでいくシンプルさが正月上映映画のように。養蜂家やスズメバチのメタファーは奇麗とは言えないし、悪役だけでなく様々な火の粉を振>>続きを読む

夜のまにまに(2023年製作の映画)

3.3

飄々とした人達を紡ぎ、各々の一歩を踏み出す。世界観が良くて描きたかったことは伝わるが、似たような描写を繰り返すことで停滞し、肝心な繊細さがダイレクトに伝わってこないことが惜しい。山本奈衣瑠の役選びの上>>続きを読む

【推しの子】-The Final Act-(2024年製作の映画)

2.6

配信ドラマはミステリーとして描いていたのに、劇場版ではミステリーとしての揺さぶりやサスペンスの緊張感が殆どなく、犯人とのやり取りが長くて興醒めする。肝心な犯人の動機や背景も薄く、〈愛と嘘〉から〈愛と癒>>続きを読む

ライオン・キング:ムファサ(2024年製作の映画)

3.3

血縁や同質性をモチーフにしつつ、アニメの『ライオン・キング(1994)』との繋がりに感心する。実写なのかアニメなのか判別できない映像の美しさに見入るが、序盤の展開に既視感があること・闇落ちした理由が情>>続きを読む

聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~(2024年製作の映画)

1.9

プロットの後にギャクがあるべきで、全編にわたってギャグ有りきな演出に辟易。原作の良さがまるで伝わってこなく、原作はモチーフがあるのかが気になった。原作未読。