マクガフィンさんの映画レビュー・感想・評価

マクガフィン

マクガフィン

薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

3.7

一見、雑な主人公の意外な情の深さが効果的で、ノンストップに駆け巡る展開でのドライブの効きが良く、情念の葛藤で停滞しないシークレンスに好感。

自分や周辺の劣悪な環境の背景、友人への悔恨などの行動原理を
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ローグ(2020年製作の映画)

3.3

追い詰められた傭兵部隊がテロリストだけでなく、雌ライオンにも狙われるB級感ある三つ巴のサバイバル設定。スリルを切らさないで、タイトな編集にフックが効いた展開と演出と背景が効果的にも感じて、意外と飽きず>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.0

政治裁判の愚かさは分かるが、肝心なベトナム戦争の原因や経緯を省き、時の政権を批判する違和感。登場人物達の揺さぶりもないのに、後に分かる手法の是非。群像劇としての捌き方も上手くなく、この時代に反戦運動で>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

2.7

プロットが詰まらないので退屈。ドラマ要素が無く、客観的・分析的視点のブレ。モノクロ映像の良さも活かしきれていなく、構図や展開や演出方法にカタルシスを感じるか古臭く感じるかは人其々。映画館向きよりも配信>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

3.0

疾走感あるアクションは素晴らしいが、ドラマパートの弱さはいつも以上で、新たなキャラ立ちが弱く、今作はラスボスの掘り起こしが問題に。全くラスボスのバックボーンが見えてこないので、若いのに統率力があるとは>>続きを読む

AVA/エヴァ(2020年製作の映画)

2.7

ドラマパートがつまらないのに、アクションとアクションの間に順序良く挟むので停滞し、躍動しない。アクションも手振れと接近とカット割りで誤魔化すことでスタイリッシュさやキレが足りなく、FPSのような敵に隙>>続きを読む

グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告(2020年製作の映画)

3.1

今や廃れたギャング映画に出ていた強面男優達が、年季と脂肪を蓄えつつコメディ役をするギャップ、過去作のハロディや配役に哀愁と微笑ましさが混じりあった何とも言えない気持ちに。それでも、コロナ禍で金曜日の夜>>続きを読む

生きちゃった(2020年製作の映画)

2.6

プロットが弱いと言うか、的外れ的で整合性が薄く、事前情報が無くても〈オリジナル脚本〉と〈男の脚本〉なことが分かる出来栄えに。

負性や喪失を安易な死にすること、ハッキリ言わないことを日本人ということに
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.1

前半のテンポが良く、コミカルを挟んだノリノリの世界観は見ていて純粋に楽しい。タイムループから抜け出せない諦めから達観したような主人公と諦められない女のやり取りの妙。結婚式にアロハシャツで出席する主人公>>続きを読む

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.1

展開・パターン・アイコンのホラーオマージュを盛り込んで、家族や青春学園ドラマにコメディ・パロディ要素に、チェンジやイニシエーションやトラウマなど盛りだくさん。ゲイの友達と残忍な殺人鬼に変わる女子高生が>>続きを読む

るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

3.6

時代の激流の闇の渦に翻弄されて、様々なトラウマを抱える者同士の戦いは見ていて悲し過ぎる。今作は、アクションシーンが満載でドラマパートや背景が停滞しないことに好感。リバイバル上映鑑賞。原作未読。

剣心
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街の上で(2019年製作の映画)

3.5

今泉力哉監督はミニシアター系作品の方が、独自の世界観が十分に発揮できる。シネフィル向きの狭い世界で、独特なテイストや、妙な会話と狭い関係性による群像劇の捌き方が抜群に上手い。得意の意識高い系のアイロニ>>続きを読む

21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.6

限定シュチュエーションにタイムリミット制限がある一夜の事件は、マンハッタンの暗い街並みとネオンの陰陽が混ざり合った背景が印象的に。

政治と社会や政策と犯罪の背景の結びつきが興味深い。本当の悪徳警官の
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レッド・スネイク(2019年製作の映画)

2.7

〈血〉の呼応や〈体臭〉を憎悪のメタファー的なことなど見所もあるのだが。実話ベースなのにドラマ仕立てな演出で現実味がなく、そこから喚起する問題定義や奥深しさも感じられないので、次第に集中力が切れる結果に>>続きを読む

バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画をつくったら~(2021年製作の映画)

2.5

「喜劇 愛妻物語」に続く濱田岳のポンコツぶりが可笑しいが、それ以外はバイプレイヤーを集めたのに役者達の演技は大仰で、演出の狙い処に疑問。<犬>や<台風>のメタファーの扱いや伏線回収も綺麗ではなく、最大>>続きを読む

るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)

3.6

明治維新の表に出ない新政府側と旧幕府側の闇に翻弄された者達の悲壮。やっと見えてきた世界観、新しく登場したキャラ立ちも良く、群像劇としての広がりやバランスも良い。多くの人命を犠牲にした革命後の、〈命を無>>続きを読む

ザ・バッド・ガイズ(2019年製作の映画)

3.2

いつものようにマ・ドンソクを当て書きしたような筋書きで、マ・ドンソク以外のキャラ立ちや掘り起こしは良いとは言えない。バトル中に急に銃を使わなく都合の良さ、古臭いテイストの抑揚の切り替えなどの疑問なこと>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.7

ボクシングに魅せられた似て非なる者達のチャレンジとネバーギブアップは、傍から見れば懲りない男達の諦めの悪さに捉えられることも。残酷に突き付けられる才能、身体的なリスクの高さ、一部の人や一時しかスポット>>続きを読む

劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班(2021年製作の映画)

3.0

過去と未来を紡ぐレシーバーのSF要素は、タイムパラドックスの矛盾を無視した、過去を変えれば未来が変わる「バック・トゥ・ザ・フューチャー」設定だが、タイムトラベルと違いサクッとしていることがいいような。>>続きを読む

るろうに剣心(2012年製作の映画)

3.0

「るろうに剣心」シリーズをリバイバル上映で初鑑賞。邦画にしてはコストをかけて人数や物量が多い演出は良いが、評価が高いアクションは、グラフィックのズレ(人間はスローだが、背景の噴水の水は通常速度。主人公>>続きを読む

劇場版 奥様は、取扱い注意(2020年製作の映画)

2.4

記憶喪失の妻、夫婦の在り方と理想、綺麗な海の新エネルギー開発計画、新エネルギー利権に反対する者を半グレ集団に襲わさせること、国家レベルの陰謀に演技が下手な外国人の配置など、時代錯誤や既視感ある設定を羅>>続きを読む

14歳の栞(2021年製作の映画)

3.8

ドキュメンタリーは苦手で、オープニングの狙い過ぎな演出に身構えるのだが。カット割りが多いがテンポの良い編集、何気ない学校生活の中で的確に捉える構図や背景が効果的で、ドキュメンタリーの悪くなりがちな要素>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

序盤はドラマ要素が薄く、キャンピングカーで流浪する移動型生活がピンとこないので、なかなか展望が見えてこないのだが。

食事・調理・排泄・睡眠などのノマドの日常生活が一般生活と異なることや、Amazon
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トムとジェリー(2021年製作の映画)

3.4

小さい時にTVアニメに夢中になったが、映画作品は初鑑賞。実写と2Dアニメを融合しても、ユーモアとナンセンスに溢れるドタバタ劇は変わらず、TVアニメの良い所を確実に抑えた〈お約束〉や〈アクション〉の世界>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.0

夢を求めて、様々なことから逃れついた片田舎での、夢と現実の夫婦間葛藤。仕事と家族の優先順位の隔たりから起きる家族理念意識のギャップ。時折挟む、雄ヒヨコの処分を煙突の煙で描写する背景にハッとさせられるが>>続きを読む

ビューティフル ドリーマー(2020年製作の映画)

2.7

低予算にありがちな劇中劇だが、映画好きなことや、映画を撮りたい衝動が伝わってこないことが問題に。纏まりが無い会話や構成、映画製作の手際の悪さが、そのままテンポの悪さに繋がることに。

メタフィクション
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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.7

うだつの上がらない夫とそれを支える恐妻家。うだつの上がらなくても性欲だけは人並みにある、男のサガが突き刺さる。原作未読。

夫の曖昧な性格と、売れない脚本家の職業を照らし合わせたことが巧い。売れない内
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.6

軽快に進むストーリーと軽妙な会話にキレがあり、その拮抗さが心地良い。衰退する業界の中でバイタリティが溢れてでポジティブな者達の競演は、人・本・業界の価値観を下げないトーン。大物作家や内部批判もできない>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.7

シンプルでクラシカルなラブコメだが、主演2人(成田凌・清原果耶)の軽妙な会話と小気味よい展開のマッチさが良く、会話によるキャラの掘り起こしを兼ねた上手さに。脇を固める、自意識の欠如した泉里香と胡散臭い>>続きを読む

アウトポスト(2020年製作の映画)

3.5

火力満載な終盤の長尺の戦闘シーンが素晴らしく、それまでのキャラの掘り起こしや政治や文化や組織の問題が上手く終盤に呼応して喚起されることに。構成や編集も的確で飽きがこない。

序盤で砦の重要性がイマイチ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.4

良くも悪くも、勧善懲悪で個々に花道を飾らせる無難な纏め方は、どんなにCGアニメの進歩を経ても昭和を象徴するようにも。新劇場版4部作の第4作。TVアニメ・旧劇場版・新劇場版3作鑑賞済み。

引き立て役に
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ブレイブ 群青戦記(2021年製作の映画)

2.6

唐突に主要なキャラがドンドン死ぬ残酷なアクションには驚くが、散々、使い古した企画の、「タイムトラベル系(戦国自衛隊)」+「バトルロワイアル系」の合わせ技の残酷な青春群像劇に苦笑。高校生同士ならまだしも>>続きを読む

水のないプール(1982年製作の映画)

3.5

水のないプールを社会に見立てた虚無感。改札パンチをパチパチ鳴らす焦燥感。退屈な日常で見つけた大粒の汗の輝きに刺激され、抑圧された鬱積を爆発する。満たすために料理を振る舞い、退屈な社会にシャボン玉を充溢>>続きを読む

マーメイド・イン・パリ(2020年製作の映画)

3.3

美しい歌・POPな音楽・遊び心のあるガジェットやカラフルなトーンの画が映える。飛び出す絵本のような仕掛けを挟んだファンタジーでロマンチックな演出と、人間と人魚のラブストーリーとのマッチさが良い。安易に>>続きを読む

野球少女(2019年製作の映画)

3.1

男女の区別をしない公平性を描きつつ、それでも女性がぶち当たる差別を丁寧に描くことは良いが、とても球速130kmが出る投球フォームに見えない華奢なヒロイン、分かりやすく数字化した球速主義の韓国野球界の背>>続きを読む

太陽は動かない(2020年製作の映画)

2.7

日本では撮影できないアクションの規模やシチュエーションだが、接近や手振れ映像が多く、CGで厚みが無く、既視感あるアクションでオリジナリティが少ない。シチュエーションの移動はあるが、要所の奥行きが無く狭>>続きを読む

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