愛と感動

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章の愛と感動のレビュー・感想・評価

4.5
全般に、身体的接触で登場人物の体温を感じさせる演出が素晴らしい。あの温もり(もはや暑さかもしれない)を感じる描写を踏まえると、これはハッピーエンドの物語だろう。原作比でとても爽やかな映画と言ってもいいかもしれない。
この後編のキーワードである「どこにもいかない」が、原作のキーワードである「"絶対"だから」より強く感じるのは優れた脚本と演出の賜物だと思う。
青春映画としてはある意味原作を超えているが、社会に対するじっとりとした嫌悪感、不安感を覚えさせることにおいては原作が勝る。それはやはり原作当時の世相を反映したライブ感あってこそなのだろうだが、ライブ感故に犠牲になっていた全体のバランスが再検討された脚本と演出により映画版では青春物語の良さが出ている。
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