ころころ

雪山の絆のころころのネタバレレビュー・内容・結末

雪山の絆(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

腐っていても残していたヌマの肉を土に埋めるシーンで泣いた。
自分的には、そのシーンが生き残った者達の精神性すべてを物語ってると感じた。

きっと当時は、少なからず死者の肉を食べて生き長らえるなんてと非難されたと思う。
だけどあのときあの過酷な状況で、食べない者が食べる者を責めることが出来なかったように、誰も彼らを責めることは出来ないし、責めるべきではないと思う。

だけどそんな彼らが、食糧として食べながらも最後まで「死んでいった人」として認識していた様が、土を掘るシーンに垣間見えて感動した。慈愛に満ちていて、突き刺さるような優しさだった。そして同時に悲しかった。

物語を最後まで語るのが、途中で死んだヌマだったという点もとても良い。
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