それなりに実際の事故の記録を頭に入れてから見たが、想像以上の衝撃を受けた。墜落時の描写が生々しく、見るのをやめようかと一時停止してしまったくらい音や映像がリアルなものだった。
絶望の中で、生きる術を模索していく。言葉にすると簡単なように思えるが、実際にこの局面に遭遇した彼らにはどれだけ過酷なことだっただろう。何よりも"生きる"という心持ちを維持するだけでも相当に気力のいることだったのではないか。
本編とは別にメイキングも見たが、"現場にいるかのように観客に感じさせること。事故を体感させる"という、まさにその言葉通りの作品になっていると思う。見終わった後によかったという感情より終わったという安堵感が先にきたのも、自分が感情移入していたからこそだったと思う。