生きてると悲しいことも楽しいことも行ったり来たり
幸福の価値観だって人それぞれ
要は客観的に見ればもうそれだけでエンタメってことです
幸福と汗汗が同時に上昇し続けるコメディ
当事者とは距離を置きつつ
当事者の人生を覗き見しながら楽しむ
もうこれがコメディの大原則なんだと
マジで人間って他人があたふた翻弄されるのを面白いと思ってしまうヒドイ生き物なんです
黒人作家のモンクは文学作品で評価されたいのに、ヤケクソで書いたステレオタイプな黒人の大衆娯楽で大成功してしまう本人には不本意でも客観的に見ればどこか羨ましくも思える展開
そんな状況を本人が台無しにしようとすればするほど好転しちゃう抜群のコメディ展開が良いです
「My Pafology」改め「FUCK」がどれだけ面白い本なのか気になるけど、そこをあんまり掘り下げるのは野暮ってもんです
ラストの3つのエンディング
もう完璧です!面白すぎる
この映画そのものをどこかメタ的に観客に受ける構造に掘り下げるのが見事すぎてこれ以上ないラスト
このラストによってこの作品の構造が幾重にも意味を帯びてくる
黒人に対するステレオタイプな風刺映画なのですが、これをシリアスすぎずコメディすぎない丁度良い塩梅の作風になってます
黒人文化にゆかりがなくても誰にでもどこの国にでも当てはまるトーンになってるので日本人にも良い意味で気軽に観れる作品
このタイミングでアマプラ配信してくれるのはありがたいが、これは劇場で観たかったし、パンフレットも欲しかった