日曜だというのに早朝に目が覚めてTwitterを見ていたら今作の監督のインタビュー記事が流れてきた。そして気がついたら映画のチケットを買っていたので観てきた。
正直、私はこういう映画に弱いため中盤からずっと涙目だった。
わかってほしい人にわかってもらえなかったこと、喪失がもたらす大きな悲しみ、そういったものを大なり小なり閉じ込めて人は生きている。皆そうだと思うし、だから似たような物語は世の中にごまんとある。
でも観るたびに胸の辺りを痛くしてしまうのはどうしてだろうか?
今作はポール・メスカルが出演しているということや劇中の年代が近いことで、Aftersunのことが思い浮かぶ。
今作もAftersunも共通して、物語には込められた祈りがあるように感じる。孤独な人生への祈り、他者の苦しみへの祈り…。
それらに共感して祈りたくなるから、観ると胸が痛くなるのかもしれない。
映画が良かったのはもちろん、おそらく主人公の属性に改変が入ったことでいくらかストーリーに変化があったと思うので原作小説を読んでみたくなった。
衝動でチケットを買ったことを全く後悔しない、とてもいい映画だった。