くるんぱ

異人たちのくるんぱのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
4.2
ロンドンの夜景が遠目に見えるマンションの一室で進むストーリー。朝か夕か曖昧な時間、都会の一角、静かさのあまり哀しさが際立つ。アダムが生家を訪れる意味を理解したところから、やりきれない思いが募ってくる。一つ一つの出来事に踏ん切りや折り合いをつけながら、孤独を受け入れていくしかないのだと、現実を突きつけられて茫然とする。自分自身が日々感じる生きづらさを投影して、身につまされる。
哀しさを何倍にもしているのは、ポール・メスカルの目が美しすぎること。瞳に吸い込まれ、心奪われてまだ返ってこない。

2024年*30作目
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