春

異人たちの春のレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
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他者との同一性は自らの確からしさを奪い、その他者は自らの分身ともなり得る。アンドリューヘイは今作に自らのパーソナルな部分を組み込んだことで、他者は自らの写し鏡であること、しかし完全なる同一体になれないことを強調した。人は永遠にひとりなのである。山田太一が描きたかったものを上手く昇華した良作だと思う。個人的には大林版より好きだった(断然)。映画は私的であればあるほど良い。
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