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異人たちのttttのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
5.0
あまりにも良すぎる。

抽象的なカット、説明の多い作品ではあるものの登場人物は繊細という対比が見事。
現実と幻覚の境目があやふやである中でもアダムたちの孤独感は何よりも際立っていたし、その孤独感の中にも同性愛者である理解のされなさ、両親に言って欲しい言葉を貰えなかった悲しみをしっかりと演出されていたからこそ刺さるものが強かった。

音楽の使い方も秀逸で、Death of a party→Always on my mindの流れは映像も込で美しすぎて鳥肌が立つ。歌詞とセリフの混ぜ方も違和感が無くて、音楽の凄さを再確認させる映画は強い。

アダムの過去を考えると現代の同性愛者への風当たりは少ないとはいえやはり孤独感と死への近さというものは拭えぬものであり、その死生観のような概念とネオンカラーのライトニングの非現実感、観ていて苦しい作品ではあるがどこか心地良さも覚える不思議な作品だった。
106分とは思えない内容の濃さと描かれた内容の強さは映画館で見ることを強くおすすめしたい。

それにしても主人公がゲイになった改変に文句を言う人がいるって、この映画見ててなにを感じとったんだろう。
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