sonozy

バティモン5 望まれざる者のsonozyのレビュー・感想・評価

バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)
3.5
労働者階級の移民の人々が暮らすパリのbanlieue(バンリュー/郊外)の、団地が点在するエリアの一画「Bâtiment 5(※5階建造物の意)」が舞台。

前市長の急逝により、臨時市長に任命された政治ド素人の小児科医ピエールは、専横的な態度で理不尽な施策を実行し、住民との緊張が激化。

ケアスタッフとして移民たちに寄り添ってきた女性アビーは、市長・行政や警察の理不尽なやり口に怒りを募らせ、市長に立候補することに。

だが、市長ピエールは、老朽化を理由とする再開発のため、CSR(警備警察部隊)により強制的に住民を追い出す暴挙に動き・・・

ラジ・リ監督が育ったこの地での実体験から、人々がどれだけ理不尽で差別的な環境で生きているのかを告発・証言する使命感で映画を製作しているという、『レ・ミゼラブル』に続く作品。
本作もその思いがひしひしと伝わってきます。
sonozy

sonozy