itoya

リンダはチキンがたべたい!のitoyaのレビュー・感想・評価

1.0
「リンダはチキンがたべたい」、でもストでどの店も閉店でチキン買えない。
じゃあ、盗んじゃおう!!じゃないでしょ!!
いきなり鶏を盗むからビックリ!
勝手に持ってっても、せめて代金を置いていこう!

これがフランスの子供もみるアニメの基準なら、絶対許せない。
世の中には最低限のルールがある。
フランスなら許されるのか?
たかがアニメじゃん、とはいかない。
子供が観るからなおさらちゃんと作るというのは、日本の業界では常識。
それを破るなら、大人向けアニメにしないといけない
フランスではどうでもいいのか?
スト同様に自分の欲求のためなら、他人の迷惑は無関係化?

それだけではない、こどもにはみせられない、不愉快なシーンの連続。
忍び込んだ他人のトラック一杯の積み荷のスイカを、勝手にばらまいてみんなで食べたり、
鶏を締めるために他人の家におしかけて、協力をお願いする先の家をめちゃくちゃにしたり、
倒したタンスを鶏のせいにしたり、
大騒動にして話を盛り上げるために、やりたい放題。

父親が亡くなっていて気の毒だからって、何してもいいわけではない。
自分の欲求のために何してもイイわけでないし、他人に迷惑かけてはいけない。

他の映画がやっている、そうしてもいいような理由を用意したり、許せる範囲の行動にするという配慮が足らなすぎる。

絵柄がアートっぽいとか、ミュージカル仕立てとか、そんなこと以前に、映画人として、クリエイターとしての”衿持”がたりないのが許せなかった。

最初に、チキンではなく、生きている鶏を盗んだ時点で、
日本では、生き物を命をいただくことの意味がでてしまう。 
フランスでは、生き物でも平気で殺して食べるだけの単なる「食材」だという教育が行きとどいているのだろうか。

本当に観なければよかった。
itoya

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