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Aggro Dr1ft(原題)のユーザーネームのレビュー・感想・評価

Aggro Dr1ft(原題)(2023年製作の映画)
3.8
映画祭で公開されて賛否両論を巻き起こしまくっていた時から、この映画を見た人のリアクションが面白くてずっと気になっていたこの作品をついにイギリスの劇場で見ることができた。監督本人が映画館に来ており、監督によるとこの作品を作ってる際に自分は映画を作ってるとは思ってなかったらしく、どちらかというと感覚的な経験を与えるものを作ったとのこと。まぁそれもそのはず普通の映画とはかけ離れた何かだった笑
まず映画全編が赤外線カメラで撮影されており、めちゃくちゃサイケデリック。この作品の予告編がIGNのインスタにアップロードされた時、コメント欄が こんなの最後まで見たら目がぶっ壊れる 見たいなコメントで溢れてたように、そもそも体が拒否反応を起こすレベル。個人的にはサイケデリックなビジュアルは大好物なので楽しんで見れたがとてもおすすめできるもんじゃない。さらにこの作品は他のハーモニーコリン映画らしく、お話が全く存在しない。正直もうちょっとここ面白くできるだろ見たいなシーンもスリリングにするのを徹底的に拒否している。そもそもの設定が、史上最強の暗殺者の話なのに、この作品の主人公は自分は史上最強の暗殺者だと自称するだけで暗殺のスキルは全くといっていいほど見せない。見せたとしても、もうすでに地面に横たわっている相手を撃つだけ。最後らへんで悪役と戦うんだけど、この悪役もほとんど何も悪いことしてないっていうか、他のキャラクターから こいつはデカくなりすぎて悪くなりすぎた みたいな説明をされるんだけど、具体性がなさすぎだろ!って思ってしまった笑。んでなぜかトラヴィススコットがカメオ出演してて、なんか大事な役なのかと思ったら 俺は起きてやって寝て、寝てる間もやってる とか意味不明なことをボサボサ数分言って終わり。まぁとにかく会話やセリフが胡散臭いというかわざとそうしてるのか?と思うほど馬鹿馬鹿しいナンセンスで溢れている。 ただ音楽と作品のビジュアルは結構好きで、それだけでも飽きずに見れたし、めちゃくちゃナンセンスな映画は酷すぎで逆に面白いみたいなとこに到達するので結構楽しんでしまった笑 でも日本で劇場公開はまずありえないと思う
色々考えて見て思ったんだけど、なんかやっぱビデオゲームっぽい映画を作りたかったんじゃないか?やっすい値段で買えるビデオゲームを、映画館で見た感じ