このレビューはネタバレを含みます
こんなに綺麗なサスペンス久しぶりに観た。
登場人物の性格が一貫していて、終始ぶれることも無く、かつストーリーが単調になるわけでもない。本当に凄い映画だった。
俳優さんの置き方が秀逸で、それが映画の良さを引き立てていたと思う。
脇役俳優さんも含めて皆有名どころで、しかも個性強めなのに、岡田将生を霞ませる所か引き立てる絶妙な配置。凄い。
安室母も、夏月のお母さんみたいに、やつれた悲壮感のある人でもおかしくないのに、年齢的には不自然に若い黒木華ちゃんがお母さん役してるのが、結末の良さをより一層際立たせている。
また、沖縄出身として、舞台をコザ周辺にしたこと、また沖縄だからといって、登場人物を無理やり方言にしなかったのが、沖縄という土地を作品にとって1番いい形で利用しているなと感じて嬉しかった。
東は準優勝で安室は優勝なのが、どうしたって勝てないという伏線だったんだと思うとぞくぞくする。
夏月は多分殺されることもわかってたんだと思う。わかってだから、あそこまで手軽に詳細を書いていたんだと思う。
それが証拠になるか、ただ朝陽に燃やされて終わりか運命に任せて。
みんなを騙せてると思っていた朝陽に私は知っていたんだよって伝えるために。
