ぽんぽこ

ありふれた教室のぽんぽこのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.5
大阪では、上映している映画館が1つというのもあって、老若男女、満席に近かったです。
この映画館でこんなに満席なのを見たの初めてかも。


ドイツの中学1年生を受け持つ若手教師のカーラ(レオニー・ベネシュ)。
校内で盗難事件が続発し、彼女の教え子が疑われ、生徒の財布チェックをしたりして行き過ぎた学校の捜査のやり方に反発したカーラは、正義感に溢れる女性です。
職員室で、コーヒーを飲む時に貯金箱に小銭を入れるのがルールなんだけど、職員の女のひとりが、逆さまにして小銭泥棒してるのを目撃します。
内部の大人を疑い始めたカーラは、自分の上着のポケットに財布を入れ、パソコンで隠し撮りした結果、ある特徴のあるブラウスを着た知った人物の一部が映っており、財布の中身も抜き取られていたのでした。




終始、学校の中だけの閉塞感が以前観た、『アシスタント』という映画と似たような重苦しい雰囲気でした。
自分が、カーラと同化したようになる錯覚も。
やっぱり最初に相談するのが誰がベストやったのかというのが問題よね。
職員も、皆まあまあ癖が強い人達で、1人だけ、ハグしてくれた女性に私やったら一番最初に打ち明けるかな。
校長もワンマンな女性で突っ走る人みたいだし。
ボタンのかけ違いで、そのチョイス間違ったのが原因で不本意な方向に行くってありそうです。

子供達も自分達が親から保護されてるという免罪符で、悪意に満ちた新聞を作ったり、頭でっかちなクソガキで腹が立ちます。


疑われた人物は、穴を捲って騒ぎ立てます。
向こうも必死ですから、カーラを猛攻撃してきます。


ルービックキューブを最初に渡した時は出来なかったオスカー。
でも、次にカーラに全面揃えたルービックキューブをカーラに見せたのは、和解とか甘っちょろい意味じゃなく、コンプリートしたぞ、オラっ!って挑発の意味よね。

ラスト、連れて行かれいるのに、祭り上げるみたいな描写は、アルゴリズムとか言ってたから、もう問題を解決する方法は完了したぞという気色悪い事でしょうか。




私が4年生の時、小泉今日子ファンの教育大卒業したばかりの熱血新米教師のクラスで、クラスの下駄箱の全員の上靴に水入れられたり、体操服に油性マジックで落書きされたり、辞書がビリビリに破られる事件がありました。
毎日学級会が開かれ、男の子が「防犯カメラ付けたらいい。」と言ったら教師がイライラしたのか、「真面目に考えろ。」って子供心に、ハア?なんで怒ってるのと思いました。
私も後ろの席の女子に、「困るよね〜。」なんて軽口叩いてたのですが、蓋を開けてみたら、結局、その女子は張本人の1人でした。
なんか、毎日のように習い事をしてたのがストレスだったみたいで、その鬱憤を晴らしていたようです。
その子達抜きで集まって先生が、「蒸し返して、責めたりしないように…。」と言われ、
はいはいと思ったものでした。
ぽんぽこ

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