ぐり

ありふれた教室のぐりのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
2.9
怖かった
真面目ゆえに自己の信念に溺れていくようにみえた
カーラは正義感が強くて、生徒のことを考え周囲への配慮もしていて、
教師である自分は成熟した大人であらねばならず、正しい判断を選んでいるつもりだったのだろう。

それが、正しいものと正しくないものという価値観になっていたのではないか。
そんななかでバランスを欠いていき、判断を誤った。誤ったというか、バランスを欠いた判断にいたった。

生徒は子供たちは未熟で、教師で大人の私が導かねばならないと考えていたのかもしれない。

生徒から「朝の儀式は先生のためにやっていた」と言われていた。
生徒たちは生徒たちで大人を冷静に見ていたんだ。

正しいか否かという基準は、状況や対象者によって変わるわけだから、そこを価値基準に何かを判断することは危険だ。

最後、正しいとか正しくないとか関係なく母親を信じて戦ったオスカー。それでも母親を糾弾したカーラから渡されたルービックキューブを完成させたオスカー。
そのオスカーが玉座のように担がれていた。


しかし、ドイツの学校って、世界の学校って日本と全然違う。
世界の学校、面白い。
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