みりん

ありふれた教室のみりんのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
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まさに「地獄への道は善意で舗装されている」だ。
主人公の先生が教壇に立つとき、オケのチューニングが流れる。そして全員で毎日やってるっぽいクラス特有の挨拶だったり、手拍子のルールだったり…。この先生はそういうことをやりたいタイプなのだ。しかし何のために?
「あの挨拶は先生のためにやっていただけ」という今まで誰も言わなかった真実をきっかけに、かろうじて保っていたクラスの秩序は滅茶苦茶になっていく。
最終的にルービックキューブを揃えてみせた彼。そのアルゴリズムに象徵されるように、正しい手順を踏めば正しく問題を解決できるはず。「神輿やないねんから」のごとく退場させられた彼はこの映画においてもっともアナーキーだった。
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