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一月の声に歓びを刻めのととのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
3.7
前情報なしで観た人、手放しで映画を楽しみたい人には、浅く観たら繋がりのないオムニバス、長回し、独白シーンと。話に入り込めずに、戸惑い、冷めるのはわかる。

それでも、回想にするのではなく独白で伝える。当事者の思い経験を、当事者の感情を交えて伝えるという監督の表現方法。それに応える役者陣。感動。

私は犯罪の被害者ではなく、周りにもいない、だから実際の感情を知ることはできないがモノクロになった世界がそんなすぐ、カラフルにならない。なれない。でも無理にしようとしなくてもいい。モノクロもまま作品が終わった意味なのかと。

一月の再スタート。傷は無くならないけど世界は進み、明日は来る。

こういう ”事件であったり犯罪、他者の思いを考えさせることができる、考えることができる” のが映画の良さでもあり、沢山の人に見てもらいたい作品。映画や本を読みいろんな考え、感情を知ること、理解しようとすることで善い人が増え、犯罪も減るのではと日々思っている。

この作品の最後に奇妙礼太郎さんの声を聴けたのがなんとも秀逸。
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