藤井道人監督の最新作を公開初日に。彼の撮る曇り空がとても好きだ。青みがかった景色や、恐ろしいほど美しいのに、いつもどこか寂しそうな日本の風景が好きだ。
彼のフィルターはいつも何かが足りなくて求めていたり、探していたりする、そんな気がしている。
日本だと「青春の色は？」と聞くと青と答える人が多く、台湾ではオレンジと答える人が多いらしい。
奇しくも私が藤井道人監督にはじめて出会ったのは「青の帰り道」という映画で、とてもすきな作品なのだが、それを思い出しながらこの話を聞いていた。藤井道人の撮る青が好きだ。
今回は日本と台湾での撮影で、日本は青、台湾はオレンジという違いを聞いて、色は意識して撮ったとのこと。彼の撮る台湾でのオレンジも素敵だった。
藤井道人監督はやっぱりオリジナル脚本の方が私は好みだなあ、原作モノを撮るよりも…と今回も思ったけれど(鑑賞中に余命十年がチラついて)、それでもやっぱり画は全体的に好みだった。
