トケグチアワユキ

青春18×2 君へと続く道のトケグチアワユキのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.8
ほぼほぼ何の前情報もなし。
宣伝用のポスタービジュアルかな? スクーターのタンデムの感じとタイトルだけで、観ようかなと。

充分に泣かせていただきました。
別に泣けりゃいいってわけでもないし、泣くために映画を観てるわけでもないんで、泣けたら名作とか短絡するようなウブでもないんだけどさ。
でもまあ、ぜんぜん、泣かせだけに向いた、いやらしいヒューマニズム映画でもなく、美しいストーリーだと思ったし、好感しかない。


*****************

ちょいネタバレするんで、こっから先は観た人だけね

*****************


なぜ急に帰ってしまったのか。とか、
18年後、彼は知っててもなお、もう一度生き直すために来たんだ。とか、
ていねいな、いやていねい過ぎるくらいの描き方をしていて、でもそれが鼻につくようなこともなく、台南に帰ってきても思い出の中心だった場所は閉鎖されてたり、変わってしまったことが未来へのリスタートにちゃんと感じられて、ものすごーくヒネくれた擦れっ枯らしのジジイだけど清々しく感じた。
すごく正しく真っ当な青春ラヴストーリー。


最後まで読んでくれた方にひとつだけ質問。
私は岩井俊二にとても不幸な出会いをしていて、劇中のあの映画を観てないんだが、あの映画は設定や構成、ストーリーに大きく影響してるの?
もしよかったら、誰かコメントで教えてください。
たぶん岩井俊二はこの先もあんまり観ないと思うんで。