てふ

清作の妻のてふのレビュー・感想・評価

清作の妻(1965年製作の映画)
5.0
明治の村社会で疎外され続けてきた女が、村の模範青年と結ばれることで手にした幸せ。旅順攻撃で負傷し帰還した夫を、再び出征させない為に彼女の取った狂気的な行動は、孤独と哀しみを抱え生きてきた女の強さと弱さを体現していた。

戦後、増村保造が若尾文子と共に描いてきた、強い自我を持った女性像の極致であるし、自らにとっても最も好きな作品であると改めて確認できた。

角川シネマ新宿「溝口健二&増村保造映画祭」
200303 角川シネマ有楽町「若尾文子映画祭」
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