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東京物語 4Kデジタル修復版のmomoのレビュー・感想・評価

東京物語 4Kデジタル修復版(1953年製作の映画)
5.0
作品内に見受けられる無人のショットについて。(具 2017より)

ー結果的に、これらのショットには人も明白な意図も存在せず、それゆえそれら自体が曖昧なのだ。(中略)正式な日本の生け花では、小枝だけではなく、それらの間の空間をも完成した作品の一部として見なす。これが無という概念である。すなわち、空虚さそして沈黙は、作品の一部として肯定的な要素になるのだ。過ぎ去った会話に意味を与えるのは沈黙であり、過ぎ去った動作に意味を与えるの は空虚さである。

黒澤明に比べて、小津安二郎はひねくれているなぁと思った。人間の不条理を表すのがうまいが、これは普遍のものなのかしら?
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