ガッチャード×ギーツ 冬映画。
ヒロイン•九堂りんねの初変身に至るまでのストーリーは良かった。父親に再会したいと願っていた少女が、その想いよりも誰かを守る力を優先する。今時珍しく、高校生が背負うべきでもない滅私奉公の精神が、錬金術師の世界観に唯一の緊張感を与えていた。その強さを母親に会いたい一心で戦ってきた英寿に認められるのも良い。
しかしながら、りんねの自立心が強いあまりに宝太郎の等身大な母親への想いがマザコン且つガキンチョに見えてバランスが悪かった。本来宝太郎はそういうキャラクターでいいはずなのだが。
全体の構成として、ラスボスが宝太郎と英寿双方に因縁を持っていたり、新旧チームの掛け合いが用意されていたり、作品のクロスオーバーの楽しみは多かったと思う。ただ、描かなければならないイベントが多過ぎて、展開がかなり間延びしている。
