コマミー

クリスマスを駆けぬけてのコマミーのレビュー・感想・評価

クリスマスを駆けぬけて(2023年製作の映画)
3.7
【私がサンタだ】


[こんなクリスマス映画を観た2023🎄③]



まさか"リュダクリス"が"ディズニーのクリスマス映画"に出るとは…。そして"サンタ"役は「フリーガイ」のバディ役"リル・レル・ハウリー"。

ここに、黒人が主人公の現代版「34丁目の奇蹟」が誕生した。

リュダクリスが演じるのは訳あってクリスマスが"嫌い"なパパ。そんなこのパパが「ニック」ことサンタとの交流を通して、クリスマスの大切さに気づき、関係がギスギスな"娘"や"妻"との"信頼関係を取り戻していく"という物語となっている。

クリスマスが嫌いな主人公に関しては「クリスマスキャロル」を感じさせ、サンタが人間の世界で様々な奇蹟を起こす所は「34丁目の奇蹟」を思わせる所がある。主人公が空想だと思っていた存在に出会い、"マイナスからポジティブ"に変える物語は実に魔法に満ちたクリスマスシーズンにはなくてはならない要素であり、本作にはちゃんとその要素が加えられていた。
それにサンタの髭が"白くない理由"がとても分かりやすい上に面白くて、それにサンタのオナラは"シナモンの香り"だったり、トナカイに聴かせる曲が「ロッキー」だったり、サンタの国のお医者さんがペンギンだったりと、結構必要以上にサンタに関するあらゆる要素が想像を掻き立てて面白かった。
そして本作には一応"悪役"も登場するのだが、悪役がクリスマスが嫌いな理由も可愛くて憎めない。そんな悪役もある事で心を入れ替えようとするから良い。

クリスマスガチ勢の著名人の1人であるリュダクリスの落ち着いた演技が凄く良く、まずリュダクリスとディズニーがこんなにもマッチするとは本当に驚いた。サンタであるニックを演じたリル・レル・ハウリーもまるで「アラジン」のジーニーを思わせる非常に"豪快で頼もしい"サンタで楽しかった。また、「マーベルズ」でモニカ・ランボーを演じた"テヨナ・パリス"も出演しているので、MCU好きも是非見てほしい。

劇場で見ても遜色ないクオリティのクリスマス映画で、非常にディズニーらしい作品だなと感じた。どの人種やマイノリティが見ても幸せな気分になれる作品だと思うし、それに「信じる」事が何よりも、人生で1番大切な事だと教えてくれる。

素敵なクリスマスファンタジーでした。オススメです。


サントラも最高ですよ
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