RIO

神の道化師、フランチェスコ デジタル・リマスター版のRIOのレビュー・感想・評価

4.8
愛する喜びを見つけよ
大粒の雨に打たれながら川を走って渡る
高貴でも美しくもない厳しい道のりを裸足で走る修道士

若い弟子たちは自分の成長 悟りが気になる所 指導者フランチェスコは日々の姿にあると説く
手作りの狭い小屋* 修道院*に10人くらいの修道士たちが毎日祈りを捧げていた 何かあると直ぐに皆で歌うの良かった

シスター・キアラが訪れる歓迎に山ほど摘んだ野に咲く花を花びらにして1面に敷き詰める
花のついた枝ごと持った修道士がシスターたちを挟んで歩くシンメトリーも美しい

貧しい人に自分の僧衣を渡してしまうジネプロはやっと布教の許しを得た
話なんて全然聞いてくれなさそうな鼻血でコップをいっぱいにするぞと息巻く荒くれ者だらけの中に飛び込んで気の毒な程おもちゃにされた

荒くれ者のボス暴君ニコライオの視線はそのまま自分にスライドしてくる
殴られなすがままのジネプロに聖フランチェスコの精神というか祈りが見えました
自分は罪深き者だという他は何も言わないフランチェスコの説いていた姿そのままがあった 感動した

泉 滝や石の橋 素晴らしい表現
全く神様を信じないロッセリーニ監督 信じる人を見つめていると言っている
それが自然と心で観る事に繋がっていたように思います

フランチェスコ会の修道士ナザリオ・ジェラルディが自分の僧衣でフランチェスコを演じているのも影響力があった

侮辱と試練に耐えることに完全な歓喜を見出だす 赤ちゃんみたいに神様を慕い 進む方向へ歩み出す空は晴れている
あらたに旅を続けるフランチェスコと修道士たちが美しい


1月は体調悪くて行けなかったのでC.T.ドライヤー 諦めていたら下高井戸シネマがやってくれた✨
ロッセリーニとドライヤーの連続で大丈夫かなと思ってたけど監督の違いもモロに感じれた
やっぱり電車乗り過ごしましたけど帰れた 行って良かった
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