このレビューはネタバレを含みます
犯罪を犯した本人でもなく、家族でもなく、「友人」にスポットを当てた珍しい作品だと思います。
友人とはいったい何なのだろうか?
所謂「普通」の友人たちが何を思うのか、非常にリアルで心臓を鷲掴みにされたような2時間でした。
意図しているのかしていないのかはわからないけれど、友人同士の何気ない掛け合いが、ん?さすがにこの会話はないんじゃないか?という違和感。演劇の様なという表現は、この台詞の作られた感がもたらすものなのかと。
不安定な感情の中、ラストはどうなるかとドキドキして迎えましたが、押し付けがましいこともなく、後味の悪いこともなく、なんだか清涼感を感じさせるラストで、よくこんな感じで終わらせられたなぁと監督の手腕に脱帽です。