賭場にて藤純子と菅原文太が会話する長回しショットでの奥行きの豊かさ。映像表現だからこそ映えるエキストラの演技は、ただそれっぽく演じることを禁じ、直ぐ後の花札の場面に繋がることを強いる。そしてその持続の強固さ。この一部分だけとってもただの映画ではないことが分かる。
同じように襖を挟む2つの部屋での切り返しのショット。これまた長回しであるのだが素晴らしい。ちょっとずつ前に出てくる藤純子の立ち振る舞い。抜群に良い。
タランティーノが「キル・ビル」を撮るのも頷ける。任侠映画(殺陣、雪)はオタクには堪らんはずだ。