緋牡丹博徒 お竜参上の作品情報・感想・評価

「緋牡丹博徒 お竜参上」に投稿された感想・評価

お竜参上って書いてるからなんとなく一作目だと思ってたのに六作目らしい。

ある感動的な長回しのシーンがあるんだけどずっとミカンを食べ続ける女がいる。1つ食べまた1つ食べ…だんだん気になり途中からその人しか見てなかった。なんだあの女は!なんか好きだな、あのシーン。
ローアングルは無論、縦の構図の奥深くへの配置、画面の半分以上が埋められたナメショットなどによる被写体の焦点化は凄い。鉄砲久に突進するドスの突然のアップショットとか、目が覚める

社会の暗部で抑圧され搾取される娘たち。君子といい青山の妹といい、自らが犠牲となるばかりか、彼女たちの援護者の男さえ消される陰惨ぶり。お竜はそうした彼女たちの復讐の遣いであろう。凌雲閣決戦がヤバい!

お竜と君子が再会するお涙頂戴の長回しシーンで一番手前に陣取ったオバサンが泣きながらずっとミカン食ってたり、そういうのが好き

明治の浅草六区の再現が本当に素晴らしい
シリーズ全8作のうちの6作目。お竜(富司純子)の組長の風格が増す一方。ローアングルのショットがいずれもクールに決まる。山城新伍の太もみあげ。君子(山岸暎子)のお手本のようなおたふく顔。雪が降る橋での菅原文太とのシーンのハッとする美しさで絵に描いたよう。シルクハットで頬を紅くして登場した若山富三郎がコメディリリーフとしてやりたい放題。朱の差し色が映える富司純子の着物姿が改めて見ても素晴らしい、あの脚を開いたときに見える赤い裏地の色気ときたら。終盤の文太とお竜の二人での見つめ合いとかちこみシーンは、あーこれがやりたかったんだな。終わり方の切れ味のよさ。
賭場にて藤純子と菅原文太が会話する長回しショットでの奥行きの豊かさ。映像表現だからこそ映えるエキストラの演技は、ただそれっぽく演じることを禁じ、直ぐ後の花札の場面に繋がることを強いる。そしてその持続の強固さ。この一部分だけとってもただの映画ではないことが分かる。

同じように襖を挟む2つの部屋での切り返しのショット。これまた長回しであるのだが素晴らしい。ちょっとずつ前に出てくる藤純子の立ち振る舞い。抜群に良い。

タランティーノが「キル・ビル」を撮るのも頷ける。任侠映画(殺陣、雪)はオタクには堪らんはずだ。
モnahぁ

モnahぁの感想・評価

3.7
緋牡丹シリーズ最高傑作と言われている本作。お竜さんは一作目のか弱さはなくなって更に貫禄を増していた印象。菅原文太との切ない淡い恋心が橋の上のシーンで上手く表現されていたのが印象的。終始画面の緊迫感がとても映画的で美しかった。
キミちゃんの顔がとても微妙なんだけどなぜかとっても準主役級の役。とにかくトラブルメーカーなんだけど話の流れ上仕方ないのかね。(せめてもうちょっと可愛い子にして欲しかった…)熊虎親分はもうキャラが立ち過ぎてたまらん。キュート過ぎてもう大好き!
AnriKimura

AnriKimuraの感想・評価

4.0
死んで貰いますばい!
今回のお供はクールなブンタァ!
熊虎の登場も橋の蜜柑も賭博シーンも詰まってて良い!
mmm

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4.2
切り返しは加藤泰の中ではトップクラスにカッコいい。雪上を転がるミカンに、無音で飛んでくる刃物などなど。
恒例の乱闘シーンはシリーズで1番臨場感があった。菅原文太と敵が取っ組み合いになってカメラに少しぶつかるとことかヒヤヒヤする。

手前と奥に人を置く画面構成も健在で大満足でした。
あと今回のシルクハットの大親分はなんか萌える。
堂ノ本

堂ノ本の感想・評価

4.5
元メクラの女の子との再会のシークエンスを1ショットでサッと終わらす。あれすごい。ここも奥から。

橋、雪、奥。

若山富三郎が嬉々として乱戦に参加する様はコミカルかつ情感に溢れている。

ラストの空間を利用した乱戦もいい。
1234

1234の感想・評価

4.4
加藤泰5本目くらい こんなにローアングルにこだわるのにちゃんとキマるのはなんでなんだろうな 少なくとも絵画からの影響ではないだろう
とつぜんの賭場のシンメトリーショットに驚く
最終盤の菅原文太の立ち回りかっこいい
鮮やかな着物や雪上を転がるみかんのオレンジは言わずもがな

緋牡丹博徒シリーズ、3→1→6(今作)ていう謎の順番で観てるんだけど、1・3では流れ者てかんじだった富司純子が今作ではヤクザのカシラみたいになってて知らないあいだにいろいろあったなと思わされた(知らんがな)
しかしいまから見ると1作目が68年で6作目が70年てハイペースすぎるでしょ
5をすっ飛ばして6を見てしまった。切り返しヤベェ…!画面への力の入れ用が、シリーズ中では圧倒的格差で完全勝利。そして、高倉健より、鶴田浩二より、何より菅原文太が好き。
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