スピルバーグとトム・クルーズという豪華コンビがフィリップ・K・ディックの原作を映画化。
これが面白くないわけが無い!
ってなわけでたぶん3度目の鑑賞。
2002年のスピルバーグ。
前年の「A.I.」(01)の復習戦ってのもあるのだろうか、「A.I.」のようなエクストリームな場面は影を潜め、徹底的にスタイリッシュな作風になっている。
スピルバーグが天才だと言われる事に異論はない。
ただ2002年のスピルバーグがオールマイティな天才かと言われると首をかしげる。
スピルバーグがオールマイティな天才に近づくには「宇宙戦争」(05)「ミュンヘン」(05)まで待たないといけない。
とはいえ、インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国(08)のような凡作も当然作る訳だが。
魅力的な設定に唸り、美しい美術に酔いしれ、アクションシーンは冴え渡れど、誰も主人公に感情移入はしないだろう。
もっとドラマに力を入れていたなら更に緊迫感があって、トム・クルーズを応援したくもなるのだけど。
2017年のスピルバーグが撮ったならもっと面白かっただろうなぁ。