同監督の「Here」と対になる作品なのでは
「居場所」であり生活を営む街であるにもかかわらず、日出・日没誰もいない部屋は寂しく、違う帰路で初めて知る街の景色の変化には戸惑いすら感じる、「空間に日常が蓄積される」と謳うことが皮肉に映るほど
それでも毎日は続き、その先にまた明るい何かがあることを示唆するラストはグッとくる
環境音と光の使い方はとても素敵で、「Here」と同担当の劇中歌がまたよい
作中でバイリンガルがいるように、公用語が3つと隣国からの流入などがあるベルギーだからこそ、「居場所」という言葉の定義の難しさがあって、それが作品に昇華されているのかもしれない