Paula

ジャンプ、ダーリンのPaulaのレビュー・感想・評価

ジャンプ、ダーリン(2020年製作の映画)
5.0
Hello everybody, I'm Cloris Leachman and I'm so happy to be here.
I mean, there. JUMP, DARLING. What a strange and wonderful title. I watched it a couple of weeks ago, I loved it. But I have no idea what it's about. Something about wresting control of your destiny. Something about a drag queen, a blowjob in Prince Edward County. Actually, that sounds pretty good, let's watch it again.
Dinah? Thomas you were perfect, perfect. And Phil, a great director. And I've worked with a lot of directors. At least, that's what I'm told. Tynomi Banks you were robbed on drag race. Robbed! Have a lovely night and drive safe. Good f-ing night. Good night!

独り勝手な思い...
上記のメッセージは、本作のおばちゃん役で御出演のクロリス・リーチマンと言う女優さんのワールド・プレミヤーに際して、フェイス・ブックに動画を投稿されていたので載せてみました。

クロリス・リーチマンという名前... 失礼な話で長いこと忘れてしまっていた。本当に失礼な話。だって私ってどうかしている。素敵な女優さんやこれから活躍する俳優さんたちが数多く出演されていた映画なのに。その中でも彼女の演技が評価され、オスカー女優の仲間入りをしていたのに... 忘れていたなんて!

本作『ジャンプ、ダーリン』には荒削りな部分もいくつかあるけど、それはそれほど重要なことではないと言える。でもジュヌヴィエーブ・スコットによる脚本が、ラッセル自身をなぜそれほどまでにわがままなのかをまったく理解できない異物のような異邦人化をしたことで錯覚でもいいから「ぜひ見たい」と思わせるドラマに構築できていないように見えるところに欠点があるのかもしれない。

そんなことを言っても「あぁ、なんていいんだ。」と思わせるのは、脚本が同性愛者であることを決して葛藤にしないことにある。LGBTQIA+ のキャラクターについての映画であって、今までの映画のようにどこか後ろめたさの残るカミングアウトやそれを受け入れる立場の困惑具合をテーマとしたものではないところに過去の映画との違いが鮮明なのかもしれない。

Margaret: Could you help me into
     the shower?

・・・・・(She's having a shower )

Margaret: This feels wonderful. It's
     been a while.
Russell: Since you had a shower?
Margaret: Well, I hardly do anything,
     so I can't possibly be very
     dirty.

上記のセリフはどのように訳されるかは、知らないけれどおばあちゃんのマーガレットの現在の様子が分かるセンテンスで孫のラッセルが面倒を見るきっかけとなったキーフレーズとなっている。
そしてもちろん、93歳になった今でも、オーディエンスにとって、このセリフと度肝を抜かされるセミヌードを露わにする彼女は彼女の知られているすべての力強いパフォーマンスを見事に披露している。

フェイスブックの投稿が彼女のラスト・パフォーマンスになっています。
ご冥福をお祈りいたします。
Paula

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