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ディア・ファミリーのtsunanaのレビュー・感想・評価

ディア・ファミリー(2024年製作の映画)
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「子どもの頃、人類が月に行けると思ってましたか?」

心臓病の娘のため、"人工心臓"の開発に、医療知識ゼロの父が挑む。どんな事情があれ、誰もが無理だ、不可能だというであろうこの挑戦。しかしこの父、坪井さんは決して諦めない。周りが驚くほどの努力と決断力で、なんとしてでも完成させる、娘を絶対に助けるという熱意に心打たれました。

そんな父を否定せず、いつでも力になってくれる母も本当に素敵な方だと思いました。
「次はどうする?」と言って、絶対的な味方になってくれる奥様の存在は大きかったのではないかと思います。

実話が基になっていると知っていながらも、鑑賞時には坪井さんの並々ならぬ努力に驚きました。彼の弛まぬ努力のお陰で、どれだけの命が救われたのか。敬意を示さずにはいられません。

実話であるが故に、現実は甘くはなく、上手く行ったと思えば壁にぶつかることの連続です。そんな父を見て娘が言った言葉、親子の会話は、涙なしには観れませんでした。

ただ娘を助けたい。
その想いを純粋に真っ直ぐ貫いた父親の、素晴らしい物語でした。
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