たーきー08

三日月とネコのたーきー08のネタバレレビュー・内容・結末

三日月とネコ(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

幸せのかたちを描いた、誰にでも優しく寄り添ってくれる映画。
構成や技法などを芸術的に鑑賞する映画ではなく、映画を観て湧き上がる感情や思考で自分自身と対話するタイプの映画かな
だから後半の小言は流してもらって構わない

オフビートよりな空気感は好み、セリフも繊細で、沁みる人には沁みると思う、いい意味で漫画らしい会話や言い回し。
それにテーマが個人的にここ最近色々考えていることにリンクしてたからめちゃくちゃよかったなー
今観れてよかった!

今作をえげつない洗練させまくったら“しあわせのパン”になりそう、どっちのが上とかでなく、エッセンス以外を削ぎ落として磨きまくったらって話ね
ちなみに“しあわせのパン”観たの10年以上前だからなんとなくのイメージなのであしからず

会話のラストに含みのある表情を数秒間映すのちと多用しすぎかと、やっても一回、尺は半分以下が好み
説明しすぎな感じがテレビドラマ的に見えてしまう


初日舞台挨拶!B列!A列はプレスだから実質最前!
安達祐実さんも倉科カナさんの圧倒的な華も、小林聡美さんと山中崇さんの安心感のある気配りもよかったんだけど、何よりテンション上がったのは石川瑠華さんよね!
うざい言い方になってしまうけど、いつもK'sでお見かけしてた石川瑠華さんがTOHO池袋で名だたる役者さんたちと肩を並べて舞台挨拶て上がるよね!

個人的に日高七海さんてもっと売れてておかしくないと思うんだけどなー
数年前の森田想さんと同じ役割な気がする
学園ものだとしたら、メインキャストたちとはグループ違うんだけど、唯一劇中で話しかけてくる女子!その演技がとにかく自然で、最強の潤滑油的な!伝われ!


整合性が取れてないだとか、破綻してるとかでは全くないんだけど、ん?ってノイズに感じるのはいくつかあって

仁くんアパレルのフリーターであのマンション住むのはいくら熊本と言えど無理じゃない?
ルームシェアし始めてからならまぁまぁわかる。けどその前は無理でしょーよ
医者の鹿乃子さんと同じマンションて、しかもペット可て高いぜー
正直灯ちゃんも怪しいと思ってるけどな、20年選手だし、作家の対応してるし社員だろうけど、ゆーて書店員よ、そんなもらえるんかな?

網田先生、東京での食事に誘ったのなぜ?
都内で大きなイベントあってそこに招待とかならわかる。
けどそうではなく、ふつーの食事て、わざわざ呼ぶことかね
鹿乃子さんがド田舎の東京に憧れてる中学生でもあるまいし

網田先生、鹿乃子さんに同居提案したのなぜ?
二人で住むってのはおそらく鹿乃子さんが、灯ちゃんが長浜さんと同棲することに後ろめたさを覚えさせないためで、網田先生はへんてこな関係の3人を誘っていたのだと思う
そんなことある?いくらいい関係だと思ってもなくない?
そこまでの関係性を構築したようにも思えないし、鹿乃子さんの話しぶりから他の2人は会ってないだろうし
アクティブや思い切りがいいでは済ませられないて

鹿乃子さんは元カノ?と思われる人と別れたことからレズ、ないしは女性が性的対象になると、んで、灯ちゃんに向いてると思われる
灯ちゃんが長浜さんと同棲するってなって、当初のへんてこ3人丸ごと移住計画ではなくなったものの、一時的にでも網田先生と2人で住むってなったのはお互い、どちらからかの矢印向いてたんかね
とか考えてたけど、性自認とか性的嗜好とかいちいちカテゴライズして、それに適した対応するとかそんなん全部ぶっ飛ばして、人として好きな人たちと互いに支え合って生きていくのが幸せって描いてるんかもなー、って急に思い始めた。本当に急すぎたごめん。


今作での三日月ってのは満ちていく途中、登場人物それぞれたりていない人を指すわけで、タイトルが“三日月とネコ”それはわかる。
けど、鹿乃子さんのネコの名前が三日月だとちとおかしな話になってしまうんよな
あくまで原作側の問題だけど、ズレちゃうよな
たーきー08

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