む

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のむのレビュー・感想・評価

1.2
もうミステリーを求めるファンにはコナンは応えられないのかもしれない…
(※結構辛口なので注意)
そこまで複雑でもない謎を会議室というロケーションが全く楽しくない場所で、その場にいないその映画だけの初出のキャラ名を羅列して推理するからただのリスニングテストみたいで苦痛なシーンが多すぎた。そういうジャンルのミステリーも世には存在するが、謎そのものが楽しいか、構図や会話劇が楽しいかあるはずで、今回それが一切なかったから驚いた。

キャラが好きなら楽しめるかもしれないが、そうじゃないと厳しいと感じる。(これは今作に限らないが)
アクションについても前作ほどの熱もなく、
脚本が全て義務感に溢れてる感じがした。(これはお約束だからとかご当地シーンを入れなきゃなとか)
特に都合の良いキャラを都合の良いタイミングで出してくる所に嫌悪感すら抱いた。
ハロ花などは関係者が絞られていながらも人数多数であったが、それぞれの役割がありそれぞれの意思で動いてる感があり好感を持てた。今作は「ここにこれ入れなきゃだからこのキャラを急だけど出そう」感がかなり強く、まとまりもなく終始行き当たりばったりな印象。

作画についても「え?」と思う部分が多かった。特に刀が今回の肝なのに、
・3Dを下地にしたからか、パースがきいているらしい時の刀がただ刀が伸び縮みしているように見えるシーンがとても多かった。(刀が1シーンで脇差ぽくなったり打刀ぽくなったり可変する感じ)
・刀が置かれた電車のシートのシーン、横にカメラ移動しているのが刀と背景で動きが合っていないせいで刀がひとりでに動いているように見える
など不可思議な作画が多く残念。

真相についても、ネタバレはしないが、
犯人に寄り添う演出のくせに義務的にサラッと駆け足なせいで全く寄り添えない。そして子供向けなのに宝がどういうものなのかが大人の知識が必要な事柄で、しかも説明がほぼ無く「わかるよね?」と投げ出していて、
終始義務感&雑な作りだと思います

あと懐古厨で申し訳ないがキッドの扱いが近年どんどん安っぽくなっていて残念すぎる。
む