ヒジィアレン

トラペジウムのヒジィアレンのレビュー・感想・評価

トラペジウム(2024年製作の映画)
3.7
私ひとりでは、アイドルになれないんだって

Clover Works制作
高山一実原作
アニメ

すごい映画だった

アイドルを目指す少女の話だからキラキラした映画かと思いきや
アイドルになるために周りの人達を踏み台としか思っていない純粋な少女のあまりにもリアルすぎるストーリーだった

東西南北の美少女を集める!と
アイドルになるために友達になって(最初はそれこそ友達とすら思わずアイドル仲間あつめ)、アイドルになることへの温度差と巻き込み方がまあリアル
特にボランティア活動のシーンがやばい
主人公ゆう以外の3人は魂胆(ボランティアやってればアイドルにプラス!)なんて知らずにボランティアを純粋にやってるんだけど
ゆうの目的が尖りすぎてて、ここが性格まじでやべえってなる

メンバーが徐々にゆうとの温度差とアイドルのハードさに疲弊していくんだけど
自分本位すぎて、後半の「身近な人も笑顔に出来ないのにアイドルって」が心に沁みすぎてやばい
アイドルに一番なりたいはずのゆうが、アイドルとして「魅力」を感じないキャラにして演出もストーリーもそうなってるのが意図的ですごくて、冒頭から主人公ゆうの純粋が故の性格の悪さがフルスロットルなので、後半にかけての周りの優しさに泣いちゃう

「私って、嫌なやつなのかな」
「そうじゃないところもあるし、そういうところもあるよ」
みたいな母娘の会話がまあやばい
刺さりすぎる

アイドルになって、周りに影響を与える、、、
その前に出会ったほんとうの友達と出会えてよかったと思います、普通の高校生みたいに
写真をラストに持ってくるところ、ハッピーエンドてなっててすげえ映画でした

キャラデザの演出も光っていて
ゆうの表情の陰影と目の開き方、口の形、ダークサイドの表現と、心が揺れる表現で
他のメンバーとの違いがめっちゃ出てる

主演は結川あさき
上田麗奈、久保ユリカもでてる

歌唱シーンがCGなのがちょっと浮いてる感じあったのと
曲がキャッチーではあるけどヒットはしないような感じでリアルだったのかなあと
東西南北を〜青春切符で〜「方位自身」は良かった
歌唱がメインではないアイドル映画としてすごい成立していた!

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