Filmarks試写会にて。
最近ずっと体も心も疲れていたので、安心して観られる純粋なハッピーエンドに絆されて遠慮なく泣けました。
ジュブナイル映画の多くが、今となっては取り戻せない少年時代の青春アドベンチャーを大人たちが必死に得ようとして創られるのと同様、この映画も子どものころのいろいろな想い出をしっかり復元させてくれます。
『トイ・ストーリー』ではおもちゃたちが子どもを楽しませるという使命を経て、おもちゃとして生きることの目的を探すのに対し、この映画の "IF" たちは《パートナー》の心の中にいかにして存在し続けるか、というストーリーを中心に、しかし「現実にはどのように存在(劇中では「療養」として描かれます)しているか」が見せ場になっている、という少し逆転した構造が特にエキサイティング。
また、実は "IF" の中にはマット・デイモンやオークワフィナなど豪華な声優陣が身を固めていることも二度目の視聴を楽しむきっかけとなっています。
主人公の父親がたびたび発する「ある言葉」はうっかりするとスルーしてしまいがちだけど、エンドロールをしっかり観ていると、ふたつの仕掛けが意図されていたことがわかります。謎解きとしてはあまりにヒントがなさすぎるけれど、メタな仕掛けに口角があがるはずです。