スーパーエイプマン

桃の花の咲く下でのスーパーエイプマンのレビュー・感想・評価

桃の花の咲く下で(1951年製作の映画)
3.0
阿彌子(笠置シヅ子)とその子、継母とを巡る母モノ。清水宏的な家屋を横断するカメラの横移動は抑えられておりここではむしろ、病室に持っていった果物や完成しなかった編み物といった道具を使った心情描写が印象的。母と子、継母の三角関係もウェットにならない描き方で悪くない。
見所は湯治のため母と息子が温泉へ行く部分で、まんま『簪』での足を怪我した笠智衆がリハビリをするシーンの再現だったりあるいは『按摩と女』で盲目の按摩を演じていた日守新一が再び按摩(正確には元按摩)をしれっと演じていたりで、手抜きというかセルフ・オマージュというか……な不思議な感触が楽しめる。