Michihiro

水深ゼロメートルからのMichihiroのレビュー・感想・評価

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)
3.6
2024年公開。配給・SPOTTED PRODUCTIONS。監督は「カラオケ行こ!」の山下敦弘、原作・脚本は中田夢花。出演者は濱尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれら。2019年に開催された第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞を受賞した徳島市立高等学校の同名舞台劇が原作。2021年11月に「アルプススタンドのはしの方」(2019年)に続く高校演劇リブート企画の第2弾として、東京・下北沢の「劇」小劇場にて上演された。舞台版からメインキャスト3人が引き続いての出演で映画化。高校の夏休み、真夏の炎天下の中、ココロとミクは特別補習として砂まみれになった空のプールの掃除を体育教師の山本に指示される。その後、同級生で水泳部のチヅルや、水泳部を引退した3年生のユイも加わる。女子高生4人それぞれが抱える苦悩や葛藤を描く青春群像劇兼会話劇。ほのぼのしてる空気感に癒された。刹那的な3年間を美化しつつ、エモーショナルかつノスタルジーに浸れる。この年代ならではの大人への反抗心や校則やルールの不条理さを筆頭に共感を覚えつつ誰しもが通る道なのだと不思議な安心感を覚えた。"男女平等"が過度に謳われる時代、考え方も日に日に極端になっていく、現代人においてはそれが顕著であり、極普通の事になっている。しかし、"性差"は紛れもない事実であり、性別役割分業も歴史の中で培われてきた適材適所の要素もあながち間違いではない。何事も"バランス"が重要である。大人たちは新鮮で愚直な意見に耳を傾けるべき。青春×ポカリスエットは眩しすぎる。

"JK舐めんな"
Michihiro

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