ろくでなし

水深ゼロメートルからのろくでなしのレビュー・感想・評価

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)
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高校演劇から商業作品としてのブラッシュアップ不足が目立つなと思った(某アルプスもあるが、あれはあれで収斂されているが今作は収斂されていない)

当時高校3年生でこの戯曲を執筆し
それを今でもコントロール化に置けてるのがとても幸せな順序で商業化されたんだなと思いつつ
何を勝算において、映画化したのが疑問が残る

題材もビビットで今の時代だからこそ
訴求力や射程も広いはずなのに
上映時間1時間27分とは思えないほど
テンポが悪すぎる。この1点のみ最大の不満
もう少し脚本はどうにかならなかったもんか
2時間強の映画を観た後の身体のダルさ
この鈍重さは、どうにかならんかったのか
題材がめちゃくちゃ良いだけに悔やまれる

それぞれが抱える性へのイデオロギーへのアンサーに対する踏み込みの甘さ?中途半端さ?が余計に
今作の食い足らなさを助長している気もする
そして今作を男性が批評することが許されない雰囲気が立ち込めている気もする
それは作品のメッセージや構造として歪すぎる
 
JKなめるな精神の着地も素晴らしく気持ち良いが
男女差など関係なく自分が自分であることを誇るというアンサーをしたミクちゃんが素晴らしく
ココロちゃんが身勝手すぎて愛せなかった

徳島高校演劇部verの自主映画版が
擬似ワンカット映画っぽくて
個人的にはこちらの方が好きでした
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