ストップ・メイキング・センス 4KレストアのShotaOkuboのレビュー・感想・評価

この作品との出会いを僥倖たらしめるものは何か。それは身体の運動──歌を歌うこと、楽器を弾くこと、音楽に合わせて踊ること等々──と、それに当てられる照明と、それを画面に生成するために接近したり遠ざかったりするキャメラによるものである。わたしたちの目には、そこに映画の「現在」がまぎれもなく露呈されていると感じられる。この作品は映画の「現在」をしっかりと捉えている。その「現在」を僥倖に変えてしまう力がトーキング・ヘッズにはそなわっていたとしかいいようがない。