名作と聞いてはいたがなかなか見る機会がなかったため、リバイバル上映にて初鑑賞。
主人公とその旦那と不倫相手の男との三角関係の物語。
主人公は口が聞けない代わりに、言葉をピアノに託して生きてきた。彼女のピアノは非常に饒舌で、その時の感情を表現しているのであろう劇伴が素晴らしい。
そのピアノを重たいと言って浜辺に置き去りにさせた旦那ではなく、それを聴いてくれて守ってくれた男に惹かれるのも必然だろう。
海の底に沈んでいくピアノと共に、一度は死んでこれまでの自分を捨てて蘇ったのか、はたまたずっと底に沈み続けているのか、彼女たちの関係を思うと解釈の余地があるラストに見入ってしまいました。
