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スーパーの女の犬のレビュー・感想・評価

スーパーの女(1996年製作の映画)
3.0
『県庁の星』同様に外からの人間によって組織改革が進み、お客様の反応が手に取るように分かる地域密着型なローカルスーパーの闇を情に訴えながら軽快に光へと導いていく。喧嘩別れでは青森へ出向いて訳あり林檎を仕入れ、誘拐では看病してもらった小屋の漁師から初売り用の鮮魚を買い取るなど、転んでもタダでは起きない花子の底力は見習いたい。昨日の売れ残りをリパックして売り出す邪な方針に言及するシーンにて、専務/店長/精肉部サイドにブラインドで横縞の影を刻印する演出が見事。そして、スーパーの規模からカーチェイスに発展する飛躍が一筋縄では行かない伊丹十三の面白さ。てか、冷凍車とデコトラが通過した場所って藤棚商店街じゃねえか。
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