凄いものを見た。これほど秀逸な前日譚ホラー、なかなか無いのでは。
オリジナルのリスペクトがとにかく凄い、1970年代当時の世相と狂信的な宗教の思想観を絡め、悪魔の子ダミアンの役割を明確化したストーリーだけでも大喝采。戦争や宗教対立への批判が暗に込められた物語のテーマ性は、現代社会にもしっかり連なる。
そして何より素晴らしいのが狂気的な映像と劇伴、オリジナルのオマージュを込めつつ、さらに過激度を増した恐怖を豪速球で投下してくる。とにかく音がヤバい、あの怖すぎる呪文SEみたいな劇伴が現代アレンジを効かせて劇場の極上スピーカーに乗せて響き渡るのヤバ過ぎ。とんでもねえトラウマ。今日寝れない。最高。
画面の半分以上がモザイクで埋まるレベルのシーンもあるほど過激な描写が多いため、少なくとも万人には勧められない作品だが、サスペンスホラーとしての完成度の高さには大変唸ったので、耐性ある方は劇場で是非。
