ジェフリーという精神病患者は妄想の世界に苦しむ。その一方、彼の精神科医までもその妄想に蝕まれていく……なホラー映画。

イカレてて最高過ぎる……！！！！
全編ほぼ妄想なので悪夢的な映像の連続で幸せだったー！
音が歪んだりスローになったりネガになったり同じシーンが繰り返されたり…。
グロ描写は少ないけど一瞬映るみたいな演出で脳裏に焼き付く。
全体的に編集はSlaughtered Vomit Dollsにちょっと近い感じ。
顔面グチョ男とかゴツ顔デビルみたいなのが出てきたり、不気味な器が出てきたりと、妄想の世界観が凄い素敵！！
悪夢の世界に浸れて楽しかった！！
こんな映像作品作れるのは才能ありすぎ！
ちなみに2007年発売ので観たけど再編集されててオリジナル版と違うかも。
うーんオリジナルもいつか観たい！！

• #輸入盤で
• #コドクFAV

輸入盤Blu-rayとDVDで鑑賞
個人的にDVD版は音声がかなり聞き取りにくいんだけど、BD版は英語字幕あって助かった

妄想・幻覚・記憶に苛まれ隔離されている精神病患者の"ジェフリー"、彼は過去に事件を犯したらしい
精神科医"ナサニエル"は娘とその友人が犠牲になった強姦殺人事件の秘密を暴こうとするが、自身もまた精神を蝕まれていく……

過去・現在・悪夢・妄想・幻覚・記憶……これらが混沌として入り乱れる構成で、ジェフリーのように狂気に蝕まれるのを追体験できる
マジで精神病んでヤバかった時代を思い出した
場面が切り替わる時に出てきた光の幻覚が本当に見覚えしかないし、誰かの言葉が脳内で反響され続けるのとかも身に覚えがありすぎて……
妄想や幻覚はなんでもありの無秩序に見えて実は秩序だっていて、ジェフリーの脳内では辻褄の合う現実らしいのが解像度高くて良かった！
もちろん脈絡も意味もないものも多くあるけど、その妄想の断片にジェフリーが無意識のうちに意味付けしてることや、それらが何かの暗示であることは理解できる
背景として"何があったのか"はジェフリーの脳内で繰り返される言葉などから推測でき、入り混じる場面を処理することでその推測は裏付けられる
映画のストーリーを観るというより、狂気を追体験する中でその内に秘められた物事を推測していく感覚に近い
ジェフリーがどういうことを考えているのか、あるいはどういう人物なのかもぼんやりわかる
しかしどちらも詳しいことはわからないし、おそらくジェフリー自身にもわからない
この得体の知れない不気味さがいいね

1番好きなシーンはジェフリーの目覚めが何度も繰り返されるところ
精神的に限界な時にそういう夢をよく見るんだよね、何度起きても夢から覚めることができないやつ
あと顔面崩壊したやつが自分の目を擦ってぐちゃぐちゃにするシーン……こういうのも悪夢でよく見る気がする
全体的にゴア少なめが少し意外だったけど、心理的な要素に重点が当たってるので良い塩梅
不快ではない程度の不協和音が狂気を彩ることで不安感や厭世感を出していて面白い
ディレクターズカット版ではより内容がわかりやすいようにシーンが追加されていて、作品を表す暗示的なものも多数挿入されている
でも個人的には実験的な心理ホラーに重点が置かれているDVD版とかの方が好きかもしれない
どちらも良いと思うけど
ちなみにセリフはマジで聞き取りにくて、それでいて音声もまたいい味だしてるから英語字幕が入っているのは本当にありがたかった
全体を通して明らかに狂ってるけど記憶や人格と結びついた秩序がなんとなくあって、次第にこっちまで引き込まれそうなほど秀逸
言語化できない不安感や厭世的な絶望感が漂っていてかなり好き
実験ホラーはそこまで多く観てないと思うけど、これは文句なしに面白かった！