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Genevieve(原題)のizuのレビュー・感想・評価

Genevieve(原題)(2021年製作の映画)
3.9
とてつもなく見た目が不気味な「ジェネヴィーヴ人形」を使った映画を撮ろうと、脚本に試行錯誤している脚本家。
次第に彼はその’’ジェネヴィーヴ人形’’に憑りつかれていく....

完全自主制作かつ超絶低予算の海外での知名度すらほぼ0の本当にアンダーグラウンドで誰も知らない本作。
海外版のフィルマークス(だと私が勝手に思っているレビューサイト)ですらmarkが3という悲劇。

内容は色々とツッコミどころ....というかツッコミどころしかなくてやばす。
まず初めに、脚本家が書いた脚本の再現映像が流れ、この脚本だと実際はこうなりそうだな~という映像を見せられる。

その内容が「家に入った強盗がジェネヴィーヴ人形に襲われる」というだけのストーリー。
内容が無いのは良いとして、強盗がジェネヴィーヴに刺されて大腸がびろり~ぬする。この大腸がまぁ酷くて...。。。
服の上からそのまま大腸っぽい作りものの何かをぶら下げたみたいな感じだった。せめて服脱げし。

そこから何個かの面白くない脚本再現映像が流れ、試行錯誤している脚本家。
するとインターホンが鳴りなんと箱に包まれたジェネヴィーヴ人形が届くんですね、そこから脚本家が襲われちゃうよ~という展開なんですが...

自主制作かつ超絶低予算なのでもちろん全てがショボい。
でも本人は真面目にやってる...?っぽいから、真面目な雰囲気の激ショボ低予算というものが好きな私からしたらこのアホさに耐えれず思わず笑いが出る。

ジェネヴィーヴ人形に襲われてる時なんか、ただ脚本家が人形を手に持ち、顔に寄せたり話したりして「うわあああ」って言ってるだけなのでこっちからしたら人形で遊んでるだけにしか見えないんですよ、伝わるか分からないけどそれが面白いって言うかなんというか、このへっぽこ具合がめちゃくちゃ良いよね。

襲われてる中なんとか必死にジェネヴィーヴ人形を電子レンジに入れる所、どこからどう見ても’’ただ入れてるだけ’’で本当に笑った。
流れるような動作でした。

45分ある中まさかのエンドロールに5分もかけるし(しかも出て来る名前は極少数)、基本「襲われた!!うわぁ!!!」「....やったか...!?うわあああ生きてた!!!」の繰り返しかつ、その「うわあああ生きてた!!!」をするまでの間が最高に長くそれのせいで無駄に間延びしていてヤバいんですが、なんとも笑えましたね。しかもまさかオチすらないっていうね...。

久しぶりに’’作ってる側は真面目だけど映像はアホ’’な作品に出会えて笑えて、なんとも嬉しかったので評価が高くなってしまいました。

ていうかフィルマのジャンルに「コメディ」ついてるの最高。

視聴 2023年9月26日
izu

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