shuki

季節のはざまで デジタルリマスター版のshukiのレビュー・感想・評価

4.8
"美しい"という言葉は流麗な曲線を指す言葉だと私は思っている。本作の撮影監督であるレナート・ベルタのカメラは珠ダニエル・シュミットの演出下において、その流麗な曲線を描き続けるため、私は映画自体が"美しさ"そのものとして迫ってくる感覚に陥る。

ここで、シュミット×ベルタが完成したような風格。移動撮影とズームの掛け合わせが完璧に機能していて、極めて独自。未だに誰も真似できていないと思う。
『ラ・パロマ』を観れていないので、分からないが、撮影に限って言えば『デジャヴュ』以前はポテンシャルの5割も出ていなかったのかもしれないぐらいに思った。『へカテ』の時点で他を寄せつけない撮影レベルだったというのに。

こんなに、時空の監督だとは知らなかった。アンゲロプロスのよう。もっと上品だけれど
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