kazマックスグローバーレッド

ロードハウス/孤独の街のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)
3.6
オリジナル版には80年代独特の雰囲気の良さがあり、リメイク版ではそれを今風にアップデートしてこれもまた良し。酒場の用心棒が有力者に苦しめられる街の人達を助けるという古き良きコンセプトを今の時代に映像化してくれるなんて嬉しいじゃありませんか。

用心棒が元UFCファイターってだけでもテンション上がるのにガチUFCファイターの暴れん坊コナー・マクレガーまで出演してるなんて粋なキャスティング。またサイコ野郎キャラが本人の素行の悪さとダブって役にハマってるんだわ。そもそも元UFC女子王者ロンダ・ラウジー主演で企画が進められてたそうで、だからUFC設定がそのまま残ってるのね。共演のラットキャッチャー2ことダニエラ・メルヒオールも良かった。

格闘シーンはオリジナル版とは比べ物にならないぐらい進化していて特にアップで回転するカメラワークなんか臨場感があってよろしいんじゃないでしょうか。

劇中でジェイク・ギレンホールが「ナイフを出してきたら大きく一歩下がって顔を殴れ」と若手に教えるシーンがあって、バックステップで攻撃をかわしながらパンチを放って相手をKOするのは実際にコナー・マクレガーがUFCで相手をKOしたハイレベルなカウンターテクニック。

相手をKOするパンチ力は基本的に前足で踏ん張って後ろ足で地面を蹴るようにして腰を回転させ相手のコメカミか顎に拳を当てることで成立するのにこれをバックステップで下がりながらキメる実際のコナー・マクレガーは相当の強者。映画的に派手に魅せる格闘シーンでありながら実際に使える技も取り入れてるのはポイント高いです。

今作は吹替版で見たんだけどコナー・マクレガーの吹き替えがPRIDEの煽りVTRナレーション担当の立木文彦さんってとこにPRIDE・UFC好きとしては何かの御縁を感じました。