YutaTakaue

THIS MANのYutaTakaueのレビュー・感想・評価

THIS MAN(2024年製作の映画)
2.9
ヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞

夫、娘と幸せに暮らす八坂華の周囲で連続変死事件が起きる。刑事2人が捜査を進める内に変死者は全員夢の中で奇妙な風貌の男を観たという共通点があった。

2000年代全世界でネットを通じて話題となった都市伝説『THIS MAN』をホラー映画化。
以前、世にも奇妙な物語でもこの都市伝説は『夢男』として短編ドラマ化されており、その不気味な内容が非常に記憶に残っている。
そして今回の長編映画はどうだったか?
ホラーとしてもドラマ作品としても中途半端で非常に残念な出来。
先ず、都市伝説ホラーとしての描き込が圧倒的に足りず、THIS MANの不穏な空気感がチグハグで唐突な構成や編集のため全く恐さがない。
ホラーに必要不可欠な恐怖を煽るための積み重ねが足りず、変死も精神錯乱による自殺なのか、他殺なのか、事故死なのか病死なのかも非常にボヤッとしていて関連性がない。
その割に、主人公と接点のあるサブキャストの人となりを描く事にやたら時間を割いており、ただでさえ90分という短い尺なのに『今のシーンいるか?』という疑問に度々悩まされてしまった。
この作品は群像劇を描きたいのか、ホラーやミステリーを描きたいのかはっきりしていないと個人的に感じた…
私がホラーを期待したのが悪いと思うが、悲しいかなこの監督は恐らくホラーを描くことには興味が無いと思ってしまった…
YutaTakaue

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