Joker

理由なき反抗のJokerのネタバレレビュー・内容・結末

理由なき反抗(1955年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

昔の作品であることは理解しているけど、ベタというか典型的な若者の映画の構成って感じであまりパッとしなかった。

思春期の苛立ち、不満は全然理解できるけど、その怒りや苦悩の描写が少なくて、彼らの感情が全然伝わってこなかった。

度重なる口論を通して親のことを理解して関係を修復したり、同じく苛立ちを感じる友達を見つけて共感し心の拠り所を見つけるというストーリーがあるのではなく、
彼らが苦しくてもがいている様子より恋愛を楽しんでる描写が強く、またジムのお父さんが自分を見直すきっかけもジムとの会話を通してではなく知らないプラトーの死によってであって自分を見直すきっかけとしては物足りないし、思春期の若者たちの理由なき反抗を描くにしては、彼らが感じる難しい感情の描写が足りなかったし、彼らが物語を通して成長していく過程が薄くて、厳しく言うと正直何をテーマにして伝えようとしているのか分からなかった。

また、恋人が亡くなったのに全然悲しそうでなく、むしろすぐそのままジムのことを好きになるジュディに対しては強く疑問を感じた。

当時としては語られることのなかったテーマだったし、ジェームスディーンの存在もあり、この作品の評価が高いのは理解はできる。しかし、今の基準で観ると物足りない。
ジェームズディーンの魅力を中心に彼らの恋愛や青春を描くのは悪くないが、ただ「
理由なき反抗」と言うタイトルでは語られる内容が違うと感じた。
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