ロアー

紅門 -べにもん-のロアーのレビュー・感想・評価

紅門 -べにもん-(2005年製作の映画)
3.5
中国系アメリカ人一家を描いたインディーズコメディ映画。
3姉妹の複雑な恋模様と生き甲斐を見失って自殺を試みようとしてるパパを中心とした家族の再発見の物語です。

監督&脚本が女性なのもあって女性がメインのストーリーだったものの、ほぼ無言なパパの哀愁漂う存在感が印象的な映画でした。
パパが消えた後やラストでみんなが集まった時など、円卓という食卓の形が生きた構図やホームビデオで家族が繋がる感じがセンチメンタルかつ、温かい雰囲気で中々良かったです。

セバスタの役どころは3女の同級生でお隣さん。そんな『ご近所物語』(ちょうど世代です)な設定なので淡い恋物語が展開すると思いきや、恋心を拗らせすぎて度を越したイタズラ合戦になっていました。
セバスタの方はまだかわいいイタズラだけど、家に忍び込んでベッドにアダルトグッズばら撒いたり爆発物を仕込んだり、3女の仕返しが色々過激でびっくり(ペちゃんこネズミはあかん!)
「彼は私を愛してるんだから」なんて言ってる3女を見る時の、長女の表情が色々物語ってて笑いました。

コメンタリーをザッと聞いたところ、3女とセバスタの関係はあえて言葉を交わさないで進んでいくようにしてるらしく、セバスタは後半まで全くセリフがなくてラストの方でやっと二言程度しゃべるだけ。

でもニュッと出てニュッとひっこむセバスタ、オ○シッコするセバスタ、箸使うセバスタなど見どころはしっかりあります。3女の反応を伺ってるシーンがほとんどのため、上目づかいにジッと見つめてる姿がいささかクリーピーだけど、3女に見られてないと思ってる時の嬉しそうな表情がとってもかわいいです。

MEMO---
・唸っててもシーズーかはかわいい。
・パパのひよこ、青いモンスターみたいなおもちゃ、サンショウウオみたいなぬいぐるみなど、気になる謎の小物がたくさん出てくる映画だった。
ロアー

ロアー