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めまいのtaのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
4.0
種明かしのタイミングの意外さをはじめとした緻密なプロット、色使い、悪夢のシーン、ズームインなどが、観客に意図を伝え、感情を喚起するという目的のためだけに動員されている。ヒッチコックの異常な合理性。
スコティが緑色というマデリンを象徴する色を身に纏う瞬間の官能性が凄い。記号性を突き詰めたときに生まれるエロティックなもの…まともな人間はこんな映画作りません…
全体的にカラーのもつフィクション性や平面性が誇張されていて、それが後半の主人公の異常な心理と素晴らしく呼応していた。

間違いなくヒッチコックの最高傑作だと思うけど、個人的な好みではこれより好きなのもっとあるな。
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